リラックスできる空間

センタリング・タッチ研究会 2018.08.05

今月のセンタリング・タッチ研究会では、K野先生が普段されている施術風景を見せてくださいました。
鏡で姿勢をチェックしてから、ベッドで仰向きに寝て施術に移りました。
膝枕や腕枕を入れて、お客様の身体が繋がる位置にポジショニングをされていました。
椅子に座って施術する際、下半身が定まるバランスに組んで、ベッドや椅子の脚に当てて弛みを取ることを実演してくださいました。
下半身が安定して軸が立つことで初めて手の力が抜け、預けられるタッチに近付けることを感じました。
立ち位置によっては、お客様の背中に脚を当てて、引きと攻めの接点として活かせることを教えて頂きました。
聴こえてくる音楽も、お香の香りも、壁に貼られた写真も、五感を通してリラックスできるように空間が創られていることを感じました。
自分がどうにかしようとするのではなく、その場の何かを介してお互いに弛むことが同調に繋がることを教えて頂きました。
より良い施術が行えるように準備した全てが、自分の施術のスタイルや空間を形作っていくように感じました。

後半は、私がSKさんの施術をさせて頂きました。
椅子の向き、脚の組み方、自分の軸を相手の中心へ繋がっていくほうへ合わせました。
自分の身体を立ち上げ、お互いの弛みがピタッと取れる位置を掴むことが、如何に大切かを学びました。
弛みを取ったところで力を抜いて、音楽に合わせて細かく身体を揺らしていると、自然に伸展が起こる感覚を得られました。
自分が崩れていたり、弛みが取れていなかったりすると、途端に曖昧になってしまうことを感じました。
同調する意識、弛む深さ、下半身の安定感など、有り難いアドバイスを頂き、これからの課題が明確になりました。

今回は、K野先生のお店での研究会に参加させて頂き、「全自動」に至るまでどれだけの工夫を重ねておられるかを感じられました。
いつも惜しみ無く伝えてくださるK野先生、的確なアドバイスをくださいましたSKさん、会員の皆様、ありがとうございました。

ポジショニングとタッチ

センタリング・タッチ研究会 2018.07.01

センタリング・タッチ研究会の前半は、K野先生が参加者を順に施術してくださいました。
私は、左の季肋部や上肢が固まっていることに気付かせて頂きました。
動きにくい場所を直接動かすのではなく、離れた場所からの響きをみて、その間を通すことでバランスを変えてくださいました。
緊張が弛んでいく度に、呼吸が楽に通り、自然に浮かせられることの心地良さを感じられました。
私もN村さんに接触鍼をさせて頂き、押し手の重要性を改めて学びました。
皮膚の弛みを取って、鍼を介して伝わる流れが伝わる位置へ導くことで、初めて繋がることを感じました。
相手のアンバランスを診て、鍼を当てる場所が決まり、自分の座る位置や手の置き方が決まり、弛みの取り方が決まり、「相手の身体に訊く」ことの大切さを実感しました。

後半は、三名の方がモニターとして参加してくださり、私はSSさんの施術を担当させて頂きました。
姿勢を診せて頂いて、気になった場所をお伝えし、それを改善することを目標に施術しました。
落ちている側の骨盤の下にタオルを入れて底上げしたりと姿勢を補助しながら、センターに近付けていくことをアドバイス頂きました。
そのバランスでの緊張が、弛んで繋がっていくことで馴染んで行きました。
そして、新たに浮き出てきたアンバランスを、その都度ポジショニングし直すことで、センタリングされて行きました。
それは、センタリング・タッチの手技の中でも同様に表れていることを学びました。
偏りの中での中心から少しずらして、自分の中心とフォーカスを合わせていくことで、アンバランスが改善されていきました。
ポジショニングによる方向性にタッチが浸透していくことで、中央に寄っていくようにイメージが繋がりました。

モニターとして参加してくださり、施術を通して学ばせて頂けることを、たいへん有り難く思っております。
K野先生、参加してくださいました皆様、本当にありがとうございました。

感覚を元に身体を診る

センタリング・タッチ研究会 2018.06.03

今月のセンタリング・タッチ研究会では、Uさんがモニターとして来てくださいました。
K野先生に補助をして頂きながら、施術させて頂きました。
膝と足首が揃うライン、第五腰椎の決まる角度、会陰の締まる位置、重みの掛からない腕の置き方など、ポジショニングをアドバイスしてくださいました。
そして、自分の姿勢や立ち位置、ベッドに脚を乗せるときの組み方に至るまで、お互いの弛みが取れるように工夫していくことの重要性を学びました。
孔雀のポーズの最後の伸びで自分の弛みを取り切って、反応を待ちました。
弛みが取れて脱力することで初めて、身体が繋がって流れが起こることを実感しました。

それから、次の手に移る前に、呼吸が変化していく間を待つことの大切さを教えて頂きました。
K野先生の施術を受けていると、そのことがよく分かり、自分が弛んでいくほど、触れてもらっていない間に浸透していく感覚を味わうことが出来ました。
緊張が弛んでベッドに馴染んだ状態が心地良く、しばらくゆっくりしていたいという気持ちがよく分かりました。

さらに、銀鍼か金鍼か、補か瀉か、順か逆か、右回りか左回りか、どれも相手の身体に聞きながら施術することを教えて頂きました。
そうした意識で鍼を持つと、身体が求めているかどうかで、吸い込まれる方と弾かれる方があることを感じられました。
経穴も経絡も決めつけず、鍼先が止まる位置から通したり、奇経のように繋げたり、いかに感覚を元に身体を診ることが大切かを学びました。
また、色々な鍼を持ち、それぞれの特徴を観察しました。
筆と同じように鍼を垂直に立てて持ち、手首を決めたまま指先が自由に動く状態で、鍼先を操作しました。
丹田の動きが鍼先まで伝わると、鍼を使うときの動きで合気が掛かることを体験しました。
繊細な違いを受け取り、細やかな動作が実現できるよう、身体を創っていく必要性を感じました。

施術させて頂いたり、受けたり見たりさせて頂き、色々と治療の感覚が変わりました。
より良い施術が出来るように、触れただけで合気が掛かる身体を目指していきたいと思います。
K野先生、モニターとして参加してくださいましたUさん、会員の皆様、本当にありがとうございました。

水面に浮かぶ木

センタリング・タッチ研究会 2018.05.06

今月のセンタリング・タッチ研究会では、前半はK野先生が施術をしてくださいました。
連休中に身体に無理を掛けていたようで、脚の向きを整えて頂いた瞬間に、身体の感覚がガラリと変わりました。
手の緊張も解いて頂いて楽になり、身体が繋がっている心地良さを感じなから、他のメンバーが施術を受けている様子を見ることが出来ました。

後半は、モニターとして参加してくださったMさんを施術させて頂きました。
主訴は左膝の痛みで、長時間の座位や歩行により、痛みが出現するとのことでした。
姿勢を見せて頂くと、やや円背姿勢で、右の肋骨や肩が下がって左回旋していました。
脚は膝が伸びて、大腿の外側が緊張し、足底の外側に重心が乗っていました。

K野先生にアドバイスを頂きながら、施術をさせて頂きました。
側臥位で寝てもらい、背中に脚を当てながら、全身の引きと攻めによって、腰が入って胸が開くバランスへ近付けました。
四足動物の四肢が連動して動くように、腕が繋がる位置へ浮かせました。
腋窩の溝が深まったまま、腹や胸の内部を順に伸びが伝わっていく位置で待ちました。
伸ばそうとして腕を上げるのではなく、弛むことによって自然に腕が伸びていく様子を見ることが出来ました。
下肢も同様に、鼠径部の溝へ下肢内側が入っていき、仙腸関節を通って頚へと伝わっていく方向へ入れて伸展しました。

そして、触れる前から浮かせられる前提を創っておく大切さを学びました。
下肢内側の感覚が高まり、会陰が締まるバランスで息を吸い、呼吸によって頚まで伸びが伝わる姿勢を取りました。
腕で浮かせるのではなく、軸が伸びて横隔膜が浮く結果として、相手を浮かせられることを学びました。
触れた瞬間に、浮いて繋がった状態になり、水面に浮かぶ木を転がすようにバランスを変えられることを体感させて頂きました。

最後に、膝の力が抜けるように姿勢のアドバイスさせて頂き、施術を終えました。

今回も、普段とは違った雰囲気の場で施術させて頂き、自分の治療を見直す有り難い機会になりました。
K野先生、会員の皆様、モニターとして参加してくださいました皆様、本当にありがとうございました。

会陰が締まって上へと繋がる

センタリング・タッチ研究会 2018.04.01

今月のセンタリング・タッチ研究会の前半は、K野先生が参加者を順に施術してくださいました。
立位で膝を包むように手を当てて頂くと、手の内で刻々と当たる点が移り、繋がって上がっていき弛んで下りていく流れが起きることを感じられました。
弛めて頂く度に動作が軽くなり、思っていた以上に膝や手が固まっていたことを自覚しました。
手を当てているとき、横隔膜を締めて頸を伸ばし、接点を浮かせておけるように触れることの大切さを学びました。
そこから、両手でより中心に近づくほうへバランスを変え続けていくことで、会陰が締まって上へと繋がるように緩みが取れていくことを教えて頂きました。
K野先生の姿勢が反映されるように、受けている側の姿勢も整い、呼吸が深くなっていかれる様子を見ることが出来ました。
立ち上がって施術後の変化を確認するとき、軽やかそうに足踏みをされていても、アンバランスを見逃さずに最後まで微調整されていた姿が印象的でした。

後半は、三名の方がモニターとして参加してくださり、私はSさんのご主人の施術を担当させて頂きました。
鏡で立位の姿勢をチェックさせて頂くと、骨盤が右に寄って、上半身が右回旋し、左の肩が下がっていました。
脈状は沈んでやや遅く、脾・肺が虚して胆に邪があり、腹部は臍の左側が冷えて、両季肋部に張りがありました。
仰向けに寝たときに左の脚が外を向くことが以前から気になっておられたようで、歩いているときに左の足底が痛くなったこともあったと言われていました。
左の股関節が開き、膝が固まり、足趾が曲がって体重を乗せにくい傾向にあり、それが右に重心をシフトして上体が捻じれる姿勢に反映されているのではないかと考えました。
下腿から順に触れながら、緊張を弛めてバランスが整うように施術を行ない、鍼治療もさせて頂きました。
そして、立ち座りの姿勢や、歩くときの脚の使い方などをアドバイスさせて頂きました。

普段の姿勢や歩き方が気になっていても、どうすれば改善するのか分からないという方はたくさんおられます。
そうした悩みを解決する手助けができるよう、自分の身体を整え、施術を工夫していきたいと思います。
K野先生、会員様、モニターとして来てくださいました皆様、貴重な体験をありがとうございました。

筆を持つ感覚

今回のセンタリング・タッチ研究会でも、K野先生の施術を受けさせて頂きました。
K野先生にバランスを変えて頂いているとき、自分の身体で無意識に起きている緊張を観察していました。
ずらして頂いて弛むと、不要な反応が無くなって、動作が楽になり、呼吸が深まっていくことを感じられました。
自分が思ってもみない場所に滞りがあり、予想外に固まっていたことを実感しました。
他の方に施術をされているとき、症状が表れている部位ではなく、離れた場所から施術されている風景が印象に残りました。
身体が繋がっていくことで、受け手の動きや意識が変わり、症状が緩和されていく様子を見ることが出来ました。
自分の動作や思考が固まらないことで初めて、相手の身体の緊張だけでなく、発想も変えていけることを感じました。

それから、最近の学びも意識しながら、鍼治療をさせて頂きました。
K野先生に書を教えて頂いたときの、筆を持つ感覚で鍼を持ちました。
吸息によって、肚が充実して軸が伸び、手首が決まって五指が集まり、薬指が浮いて指が自由に動かせるバランスで鍼を垂らしました。
書で手本の呼吸を観ながら書き始めるように、浮かせたまま相手の皮膚に沿わせていくと、しっくり来る位置で鍼が止まることを体感させて頂きました。
そこから鍼を当て、傾きや回旋によって、お互いの経絡が接点を通じて繋がる位置を探りました。
さらに息を吸って両肘を外側に張り、胸の力を抜き、会陰と百会を繋げて軸を伸ばすことで、緩みを取り切りました。
後は身体を弛めて相手の変化を待っていると、自然に身体が繋がって動きが起こってくることを感じられました。

その後、K元さんが施術をしてくださいました。
側臥位で、胆経が弛んで上前腸骨棘が寄り、大腿部の動きが仙腸関節に伝わるバランスにあると、第五腰椎が入る姿勢で施術が出来ることを教えてくださいました。
仰臥位では、胸部の緊張に手を当て、背部にもう一方の手を入れて、繋がるバランスで弛めてくださいました。
また、趾先から、下肢のそれぞれの経絡が通る位置に合わせて伸展したりしてくださいました。
鍼治療と徒手療法それぞれの長所を感じられ、施術のイメージが広がりました。
そして、ポジショニングも選穴も動作も全て、自分の都合ではなく、相手に合わせて行なうことの大切さを実感しました。

K野先生、参加された皆様、今月も多くの学びをくださり、本当にありがとうございました。

全体の引きと攻め

センタリング・タッチ研究会 2018.02.04

今月の研究会では、K野先生が、立位で足元から身体を整えてくださいました。
下腿部に手を当てて頂くと、身体に起きている揺らぎが全体に広がり、上方の空間と繋がっていくことを感じられました。
そして、滞っている場所が動き始め、通り道が出来た瞬間に道を開けて、重みを落とす技を体験させて頂きました。
下肢の経路が通ると、捻れが取れて動作が軽くなり、呼吸が通りやすくなっていく様子を感じられました。
上肢でも、相手の腕を浮かせて肩をフリーにすることで、下肢と同様、重みとバランスの変化によって誘導できることを教えて頂きました。
吸息で肩甲骨や鎖骨が浮き、肩甲帯が肋骨と分離してぶらぶらと動かせる状態を体感できました。

その後、「合気道で行う呼吸法」を教えてくださいました。
息を吸いながら、背中を伸ばして、両腕を側方で上げ、拳を開いて行きました。
腕の角度や手の向きを変えながら、労宮が背側の張りが高まる位置を観察しました。
吸息で伸びたところから弛めると、中心の軸が上下へ指先が地面を刺すように更に伸びて、全身での引きと攻めが生まれることを体感させて頂きました。
その時々の姿勢で引きと攻めを生み出せるように、条件を変えながら、先まで弛んで伸びるバランスを観察していく必要性を感じました。

その後、モニターとして来てくださったY川さんの施術を担当させて頂きました。
誘導させて頂いていても、とても弛みやすく、私の方が弛めて頂いているようにさえ感じました。
K野先生から、側臥位で施術する際、脚を当てて補助をしたり、脊柱を伸ばして上肢が浮く姿勢を取るようアドバイスを頂きました。
全体の引きと攻めを活かせると、どの接点からも入れたり抜いたり出来るようになり、施術の幅が広がることを感じました。
また、手指の先端まで中心からの伸びを伝えて、緩みを取り切ることで、経路を明確にしていく必要性を感じました。
施術を通して多くの学びを頂け、たいへん勉強になりました。

K野先生、いつも多くの体感をくださり、ありがとうございます。
施術を受けてくださいましたY川さん、ご一緒させて頂いた皆様、ありがとうございました。

触れてもらうだけで弛む

センタリング・タッチ研究会 2018.01.07

昨日の研究会では、施術も合気の技と同様に、いかに形としてしないことが大切かを学びました。

木刀を横向きにして両肘の上に渡して呼吸で上肢を浮かせ、相手の肩に触れました。
上肢尺側を通して木刀の重みを下から浮かせられると、上肢を吊ったまま、中心の動きを伝達できました。
そのまま、相手の身体に起こっている揺れが感じられ、どちらが動かしているとも無くなる感覚がありました。
受ける側では、腕の重みが乗り掛かることなく、手に吸い付くように身体が浮いて、触れてもらうだけで緊張が弛むことを感じました。
下肢内側を張って臀部を浮かせて呼吸を吸い上げることで上肢の力が抜け、下方からの立ち上げの大切さを学びました。

そうした感覚を踏まえて、お互いに施術をし合いました。
両手で膝を持って、その中心を意識しながら緩みを取り、相手に合気を掛けてもらえる位置に浮かせました。
複雑な形状のルービックキューブを解くように、両手でバランスを変えている内に、頚と繋がり、力が抜ける位置に来る感覚を得られました。
その方の呼吸の通り道が中心と一致すると、弛める働きが起こり、身体が自然に整っていくことを学びました。
下肢と腰部であっても、脇腹と対側の肩であっても、二点を取るとその間には中心が生まれ、どこからでも同様に施術できることを教えて頂きました。

頭の後ろに時計盤をイメージして、指定した時刻の方向に目を向けてもらうことで、目線や意識も手伝って繋がっていくことを体験しました。
新たなバランスで呼吸が通っていくことで身体が動き出し、全体が変わっていく様子を観ることが出来ました。
また、力を抜いたまま頭部に手を沿わせることが出来ると、中が動いていることを感じられ、足部まで繋がっていく状態を体感させて頂きました。
後頭部や耳や目を覆うように手を当てると、それぞれ伝わり方が変わり、経絡との繋がりを興味深く感じました。

K野先生が施術してくださるとき、固まっている場所を見つけても、毎回、どうアプローチするかは決まっていない言われていたことが印象的でした。
どういう手技をするという形や、どう変えたいという欲を捨て、相手に合わせて自分を弛めていくことが施術になることを教えて頂きました。
発想を固めずにその瞬間の感覚を受け取り、それに応じてどちらにも動くことができ、どこでも止められる身体を創っておくことの大切さを感じました。
K野先生、参加された皆様、今月もありがとうございました。

合気二刀剣と施術の共通項

センタリング・タッチ研究会 2017.12.04

先日のセンタリング・タッチ研究会では、合気二刀剣と施術の共通項を実感しました。

首に、折り畳んだ布巾を巻き、後頚部と胸骨の間に張りが生まれるように結びました。
その付近の感覚を保つように意識しながら、胸の前で木刀の小太刀を引き分けました。
呼吸によって、任脈と督脈が上下方向に引かれ、胸骨の傾きと後頚部の伸びが一致するバランスがあることを感じられました。
頭部の位置を維持したまま頚が伸びて初めて、背中に重みを下ろしていけることを体感しました。
刀の向きによっても、呼吸の入り方が変わり、道具の持つ形や質感の奥深さを感じました。

それから、布巾を巻いたまま、椅子に座って呼吸法を行ないました。
小太刀を二本持って脚の上に立て、皮膚から離れるか離れないかの範囲で浮かせました。
呼吸の深さによって、身体に浸透する度合いを調節できることを感じました。
どこもぶつかるところが無ければ、呼吸の上げ下ろしと立て替えによって、刀が手の内でバランスを変え続け、剣術の動きが生まれることを体感しました。
持たせて頂いた木刀それぞれで、受け取る感覚も、身体の反応も、力が抜ける位置も違い、道具に聴くということを実感できました。

それからペアを交替しながら、センタリング・タッチを行ないました。
二刀剣と同様に、左右それぞれの脚に合わせて、緩みを取りました。
労宮を左右の踵に当てて吸い込み、手の内の引きと攻めによって、繋がる角度に足首を決めました。
足首の微妙な操作が全体のバランスに影響し、自分の緩みと相手の緩みがピタッと取れる位置があることを感じました。
そこから、手で引かずに、軸を少し後方に傾けることで撓みを取り、自分が伸びられるバランスで反応を待ちました。
お互いが繋がって伸展されるときは、想像以上に何もしなくて良いということを実感しました。

触れるだけで治療になる身体を創るために、様々な道具に触れながら感覚を高めていく必要を感じました。
K野先生、参加された皆様、今回も多くの学びをありがとうございました。

髪一本ほどの違い

センタリング・タッチ研究会 2017.11.04

今回も、参加者を順番に立位での施術をしてくださいました。
足趾からの細やかな動きが上方へと伝わり、頭部の先まで繋がっていく感覚を、実況中継しながら体感させてくださいました。
末梢から順に繋がっていくと、その先のバランスも全部変わっていくことを実感しました。
足元から触れるときは上の揺らぎを意識して、上からアプローチするときは下の重心の移り変わりを誘導しながら施術されていました。
固まっている所からずらし、揺れが起こるバランスに誘導すると、その方の身体が動き出し、自然に良い位置に戻っていく様子を観ることが出来ました。
上肢を浮かせて脱力できるバランスにあれば、力を抜こうとしなくても、無意識に肩が弛んでいく状態を体感させてくださいました。
紙一重よりも細い、髪一本ほどの僅かな違いで、肩の力が抜ける隙間が生まれることを体感させて頂き、その繊細な手技に感動しました。

肩の力が抜け、肘や手首が捻れない位置に導くことで、手の調整をしてくださいました。
それぞれの指先から体幹へ繋がって弛んでいく状態を感じられ、経絡の流れを体感できました。
五指のバランスの中で母指が伸びるように働くと、肚が充実することを実感し、いかに母指球の意識が薄かったかに気付きました。
K野先生の母指球に触れさせて頂き、中から起こる細やかな動きと、内側の経路の通り方の力強さには驚きました。
それから、呼吸の通り方を指標として、五指それぞれの働きを観察しました。
指先を机に当てたときと外したとき、母指と向き合って摘まんだときと弾くときの違いを検証しました。

正座位で、下肢後面が伸びて体幹の内部が締まるように息を吸い、臀部を浮かせました。
臀部下部が、張りを持ったまま伸びるように、骨盤を傾けてお辞儀をしました。
そこが利くバランスで座れているかどうかで、合気の技や治療の誘導が決まってくることを体験させて頂きました。
さらに、手の内の空間が丸くなるように母指と中指を合わせて畳に着くことで、手首が決まり、肘が浮き、肩が弛む位置に近付くことを感じられました。
身体のどこかのバランスが変わると、全体の動きが違ったものになることを実感しました。
礼法に含まれる型も、そのように定められた意図を意識して行えるかどうかで、一つ一つの所作の深まりが変わってくることを感じました。
それだけ細やかに自分の身体を観察し、感覚を研ぎ澄ましていく必要性を感じました。

K野先生、参加された皆様、今月も多くの学びをありがとうございました。

相手から伝わる感覚

センタリング・タッチ研究会 2017.10.01

今月のセンタリング・タッチ研究会では、K野先生が柔道の固め技を体験させてくださいました。
頚と腕の間の緩みを取り切られてしまうと、脚は動かせても力は入らず、全く返せなくなりました。
身体の連動を、繋がる方からではなく、固める方から観ることができ、頚を止められるだけで全身の自由が利かなくなることを実感しました。
そして、伸展を掛けたところから弛めるか弛めないかの違いだけで、治療と武術が共通していることを感じました。

センタリング・タッチによる施術を見せて頂き、受けさせて頂き、それからお互いに練習しました。
両手の中心を直接動かすのではなく、そこに意識を置いたまま、相手から伝わる感覚によって動くことを学びました。
そのためには、自分自身が、吸って浮かせて、弛めてから動くことの大切さを教えて頂きました。
丹田の動きが滞りなく通っていくように肩を弛めておき、感覚と動作が一致して行き来できる状態にしておく必要を感じました。
息を吸って中心に集まっていき、固まる所から少しずらすことで、癖の位置に戻ること無く、新しいバランスへ導けることを教えて頂きました。
偏りを改善しようとか、捻れを解消しようといった余計な意図を働かせなくても、その方の持つ自然の働きがバランスを整えてくれる様子を観察できました。

相手の頭部に手掌を馴染ませて、指先が自由に動かせるように沿わせ、センサーが働く状態を体験させてもらいました。
頚を伸ばしてもたれ掛かることで内部の糸を伸ばして、相手の呼吸によって導かれる変化を待ちました。
そして、張りがたわまないように骨盤を転がして付いていくことで、緩みを取り続けました。
ランダムに点滅する線香花火の光のように、手掌から、刻々と接点が変わっていく感覚が伝わってきました。
手の調整をされているK野先生の微細な動きが、そのまま頭部にも反映されていることを体験させてくださいました。
そうした手が出来ていると、触れるだけで自動的に相手と繋がり、弛んでいくバランスに導けることを実感しました。
センタリング・タッチは技術ではなく、それが可能となる身体を創っていくこと自体であるように感じました。

学ぶということが、知識や方法を増やすのではなく、それを受け取る自分自身をどう変えていくかというところに帰着することを再認識しました。
施術に臨むときの余計な力みややる気を無くしていくことで、剣術のようなシンプルな動きに近付いていくイメージが出来ました。
そうした身体を創れるように、日々の臨床や稽古に取り組んでいきたいと思います。
K野先生、参加された皆様、今月もありがとうございました。

臨界まで弓を引き分ける

センタリング・タッチ研究会 2017.09.03

昨日は、センタリング・タッチ研究会に参加させて頂きました。

前半は、立位でのセンタリング・タッチを体験させて頂きました。
触れて頂く度に、自分でも気付けていなかった捻れや滞りが解きほぐれ、緊張が弛んで、呼吸の入り方が深くなることを実感できました。
外から見てもほとんど動きが分からないほどの繊細なタッチで、受け手の姿勢や動作が変わっていく様子を目の当たりにしました。

両側のベルトを引くことで、中央の筒の中のバネが縮む仕組みのスポーツ用品を用意してくださっており、それを使って色々な動作をしました。
道具の反発力を利用して、片側の手の前方への伸びと、対側の肘の後方への引きを拮抗させながら、弓を張るように構えました。
臨界まで弓を引き分けることで、身体の中が伸び、中央が細く締まっていくことを感じられました。
張った位置では、横隔膜の締めを維持することで構えを保つことができ、呼吸の操作と一致して張力が調節されることを体感しました。
頭が前に出たり、肋骨が落ちたりすると、途端に中の繋がりが途切れ、身体のあちこちが緊張することを実感しました。
前屈姿勢からベルトに手を掛けて体幹を起こしたり、両手でバネを地面へ押し下げたりする動作も試し、弓を引くときと同様に身体を張る働きが重要であることを体験しました。
そして、身体に備わった弓や槍や刀が、センタリング・タッチの身体操法にも深く関わっていることを教えてくださいました。
繋がるバランスに導いて緩みを取り、内部の伸びによって槍を突くように丹田から動くことで、頚まで伝わるといった技を実演してくださいました。

後半は、仰臥位での施術を体験させて頂きました。
脛に手を当てて左右それぞれ横や縦に揺らしてくださり、身体への伝わり方の違いを体感できました。
脚に触れた手からのわずかな振動からも、繋がっていれば全身に伝わり、滞りがあれば揺れが途切れることを感じられました。
そして、足部の誘導が、そのまま肩や頭部にも反映され、緊張が弛んでいくことを体感させて頂きました。
全身が皮膚で覆われ、筋が繋がり、骨は連結し、経絡も通り、どこかに触れるだけで全体のバランスに変化が表れるということを自然に感じられました。

それから、パートナーに仰臥位で寝てもらい、センタリング・タッチの練習をしました。
足元に座って、弓を射るときのように軸を伸ばし、両側の脛に手掌を沿わせました。
力を抜いて骨の深さまで沈め、芯を掴めるように五指を寄せて細くしました。
常に手の内の当たりが変わるように、力が抜けるバランスに向かう方向へ転がし続けました。
自分が脱力できるようにセンタリングすることで、相手も繋がる位置に導かれていくことを実感しました。
そして、相手の身体の先の空間にまで力を伝え、自分の後方まで意識を広げて通り道とすることで、初めて一体となった行き来が生まれることを体感しました。

相手の状態を受け取れる身体を創り、感じたことを施術を通じて検証しながら、感覚を磨き続けていくことの大切さを学びました。
K野先生、参加された皆様、多くの学びをくださり、ありがとうございました。

 

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