フード形勢

私達が生きていく上で欠かすことの出来ない活動の一つに、「摂食」があります。
呼吸や睡眠もそうですが、美味しいものを食べている瞬間というのも幸せなもので、毎日の食事の時間を楽しみにしています。

私が小学校の低学年の頃、家族で自宅近くの渓流へ魚釣りに出掛けたことがありました。
私も何匹か釣り上げ、釣った魚をバケツに入れて自宅まで連れて帰り、元気に泳いでいる様子を眺めていました。
その後、夕食時になり、釣ってきた魚を捌こうとする父を見て、止めてもらうよう泣いて頼んだことを覚えています。
それまでは、きっと「食」とは何かについて深く考えたことが無かったのだと思います。

スーパーマーケットに置かれた食材や、食卓に並んだ料理だけを見ていると、そうした実感が希薄になりがちです。
それは勿論、動物のみならず、植物においても同様です。
植物の場合は、葉で日光を浴び、呼吸を行ない、根から土中の水分や養分を吸って成長していきます。
元気に育つこともあれば病気になることもあり、成長する時期もあれば停滞する時期もあり、上へ伸びていく株もあれば横に広がっていく株もあります。
暑い地域や季節に育つ野菜には陰性の強いものが多く、寒い地域や季節に育つ野菜には陽性の強いものが多いとされています。
実であったり、種であったり、葉であったり、根であったりと、その植物の中で特にエネルギーの注がれている部分を、私達は食事を通して頂いています。

食物には鮮度や旬があることを考えると、含まれている栄養素や発生する熱量では表わすことの出来ない、そうした力が、「食」において重要な役割を果たしていると言えます。
「今の私」がそれらのエネルギーを得ることで生かされているという見方もありますが、それまでに摂食したもののエネルギーの集まりが「今の私」だと考えることも出来ます。
浴びている日光も、吸っている空気も、飲んでいる水も、薬などを服用した場合はそれも全て、ある期間は自分自身の一部になります。

したがって、健康について考える上で、摂取するものに気を配ることは欠かすことが出来ません。
毎回の食事を大切に想う気持ちを忘れないようにしながら、「食」を楽しんでいきたいと考えています。

梅干し

体験記46

呼吸法研究会 2013.08.25

両手を合わせて、呼吸に伴う動きを観察する
・顎の引き
・尾骨の向き
・踵と爪先の行き来
・吸い上げた位置と手の高さ
・多段式の締め
・両手の合わせ方による変化
・前後や左右への移動
・内部の重みと手の下降の時差

相手の呼吸を誘導する
・仙骨と後頭骨のバランス
・視線の方向
・鼻腔を通る空気と頸椎の動き
・頬骨の寄り
・脊柱の伸び
・「ん」と「あ」の響き
・呼吸の通り道

今月の呼吸法研究会では、体幹の前で両手の手掌を合わせた状態、両手の手指を引っ掛けた状態での呼吸を観察しました。
力で押し合ったり引き合ったりするのではなく、反対側とのバランスを感じながら支え合うことで、呼吸によって生じる動きを感じられました。
交流が内向きに起こると内部へ前方へ下方へと集まり、外向きに起こると外部へ後方へ上方へと広がっていくといったように、陰陽のイメージと一致することを面白く思いました。
M岡さん、参加者の皆様、今回も様々なことに気付かせてくださり、ありがとうございました。

活動報告40

健康維持互助会 2013.08.25

今月の健康維持互助会の前半は、F本さんが担当してくださいました。

手刀を手関節で受けて、相手を転ばせる
・接点の圧力
・吸い込む経路と吸い上げる経路
・相手との力の釣り合い
・呼吸による動きの循環
・肩や肘の自由度
・抜けずに動ける範囲

道着の襟を掴まれた状態から返す
・骨盤と胸骨の動きの連動
・弛みの取れる引き寄せ
・体幹での吸い込み
・手を添える位置
・股関節での先導
・相手をひっくり返せる繋がり

後半は、H多さんが、剣を用いた稽古を付けてくださいました。

背面から抱えてくる相手を、剣を抜きながら投げる
・呼気に伴う脱力
・足関節の決め
・臀部の浮き
・両手の引き分け
・内部の締めと外方への張り
・意識の及ぶ広さ

両腕を押さえられた状態で、剣を抜く、納める
・手関節の決め
・途切れない分け目
・剣の反りと動作の一致
・骨盤の3時9時と刃筋の向き
・相手の首筋への意識
・呼気と共に集まる場所

前半の稽古では、相手の押してくる重さや方向が変わっても常に付いていけるようにすることで、負荷を通じて力が抜けた状態に近付けることを感じました。
後半は、如何に身体内部の動きによって剣を用いるかということを相対稽古を通じて学び、剣術の動作そのものが技になることを感じられました。
F本さん、H多さん、相手をしてくださった皆様、今月もありがとうございました。

観照文51

合気観照塾 2013.08.24

昨日の観照塾は、S川さんが歩法をテーマとして進行してくださいました。

一人で現状を観察した後、相手と両手の五指を合わせて、押す側と引く側でバランスを保ちながら歩法を行ないました。
力を抜きながら動作を続けるために、自分自身の姿勢を整えることが如何に大切かを学びました。
仙骨や後頭骨を後方に引き、遠くを見るように意識することで、脊柱に張りが生まれ、骨盤の動きが前後方向への撓りとして伝わることを感じました。
体幹の締めと連動して手部が寄ると、両側の上肢を繋ぐ水平方向の張りも生まれ、それらの張力を保つことで、後方から追い風を受けるように進めることを学びました。

そして、接点の圧力を一定に保ちながら移動するために、文字通り、相手と息を合わせることの大切さを感じました。
前進する側の脚が浮いて接点の圧力が高まると、後退する側の脚も浮き、移動する速さや距離が同調してくることを感じられました。
手の向きを色々と変えながら相対稽古を行なう中で、肩部や背部など、様々な部位に力が入ってしまっていることに気付くことが出来ました。
上肢の力が抜けると、接点を通して相手から受けた力が丹田に伝わり、重みが負荷ではなく、次の一歩を踏み出す推進力として表れることを感じられました。
また、木刀を正眼で構えたり、風船をお互いの手の間に挟んで行ない、持つものによっても身体の使い方や意識の在り方が大きく変化することを実感しました。

今回の稽古では、重心の変化や関節の角度や筋の伸縮に対する感覚の深さが、そのまま動作の細やかさにも繋がっていることを学びました。
繊細な動きを実現できるように、身体の起こっている変化を丁寧に観察していきたいと思います。

観照文50

合気観照塾 2013.08.17

先日の観照塾は、O原さんが担当してくださいました。

太極棒を持ち、骨盤や仙骨の動きを観察しながら、歩法を行ないました。
骨盤が丸くなるように締め、鼠径部と臀部の引きと攻めによって両側の大転子の上方を通る軸を転がすことで、左右の骨盤を協調して動かせることを学びました。
それがそのまま、着いている脚と上げている脚の位置関係と対応し、足先まで力を伝えるためには、膝の脱力や、踵の意識、足背の張りなどが重要であることを感じました。
また、左右の骨盤の動きが、横隔膜の意識が高まる位置とも一致していると、上肢においても同様に伝わり、太極棒の傾きと同調していることを実感できました。
それらの感覚が抜けないように動作を続けるためには、多大な集中力を必要とすることを感じました。

それから、太極棒を剣のように持ち、呼吸によって上げたり下ろしたりしました。
姿勢が変わるたびに、締めたり引き分けたりしながら、身体内部の弛みを取り続けることで、バランスを保ちながら動作を続けられることを学びました。
自分自身の上方や下方へと遠く伸ばした意識が動く方向を辿るガイドとなり、それらを収束させていくと内部に力を集められることを感じられました。
私は、肋骨を締めたままで体幹を後屈していったり、後方に伸びた状態で脱力する動きを、特に難しく感じました。
普段、動作を観察する中で、身体の締めや伸びを臨界まで意識しながら出来ていなかったことを実感できました。

今回の稽古で、曖昧にしていた多くの課題が見つかりましたので、今後の練習に繋げていきたいと思います。

考察レポート02

呼吸は、私たちが絶えず行なっている活動で、肺へ空気中の酸素を取り込み、外界へ血液中の二酸化炭素を放出することが目的とされています。
肺は、自身で伸縮することが出来ないため、筋の働きによって、外気圧に対して胸郭の内圧を下げることで膨らみます。
胸式呼吸では外肋間筋あるいは呼吸補助筋で肋骨を挙上したり肋間を拡張させ、腹式呼吸では横隔膜を収縮させて、胸腔の容積を増やし、肺を膨らませているとされています。

特に意識しなければ、胸式呼吸と腹式呼吸を明確に使い分けることは無く、両者は併用して行なわれます。
横隔膜の働きに注目すると、外肋間筋によって肋骨を引き上げて行なう吸息は、横隔膜の起始と停止を引き伸ばしてしまうため、横隔膜の作用を低める要因となります。
吸息時に内肋間筋や最内肋間筋を働かせ、肋間を広げずに吸息を行なうと、横隔膜の収縮力が高まることを感じられます。
横隔膜の収縮によって腹腔の内圧が上がると、骨盤や脊柱に動きが起こり、それらに付随する筋も呼吸の補助をなし得ます。
単に肋間筋や横隔膜を収縮させるだけでは呼吸は起こらず、意識的にせよ無意識的にせよ、呼吸には外界との通り道を開く意志が介在します。
したがって、深い呼吸を行なうために重要なのは、胸腔の容積を広げることだけではなく、呼吸を助けるあらゆる要因を活かすことにあります。
呼吸には、胸部や腹部だけでなく多くの筋が関わっており、その内のどの筋が働いているかによって、呼吸の質は大きく変化することになります。

私たちの身体には、たくさんの筋が備わっていますが、必ずしもその全てを働かせている訳ではありません。
そこに運動神経が繋がっていても、随意的に働かせることが出来ていない筋が存在し、その動作を他の筋の作用で補っていることがあります。
呼吸によって、骨盤の動きを起こす内寛骨筋や、肋骨を締める働きを起こす内肋間筋といった深層の筋も働き、それらを意識的に伸縮させることが可能になります。
体幹の筋が協調性をもって働くことによって、「考察レポート01」で述べた連動が、四肢の末梢まで伝わり、様々な動作を実現することが可能になります。
また、そうした連動が中枢から末梢という一方向だけでなく、双方向に伝わると考えると、全身のあらゆる筋の働きあるいは骨や関節の整合性が、呼吸に影響を与える要因になるとも言えます。

また、随意的に働かせていない筋が存在することは、運動面だけでなく感覚面に対する損失にもなります。
骨格筋には、脳からの命令を伝える運動神経だけでなく、筋の伸長の速度や張力の程度を伝える感覚神経も接合しています。
呼吸によって変化するのは筋だけでなく、関節の角度や皮膚の張力も呼吸の影響を受け、それらの情報も感覚神経を通って脳に伝わります。
呼吸によって起こる様々な変化を感じ取ることが出来ると、身体に対する感覚が高まり、全身の表面から深層まで意識を行き届かせることが可能になります。

このように、呼吸は、酸素と二酸化炭素の入れ替えだけでなく、運動や感覚においても重要な働きを持っていると考えています。
治療においても、身体に備わっている働きを充分に活かせるように、呼吸を通じた施術をさせて頂いています。

<参考文献>
『生理学』 著者:根来英雄・貴邑冨久子 発行所:南江堂

観照文49

合気観照塾 2013.08.10

先日の観照塾は、KMさんが杖を用いた稽古を企画してくださいました。

対側で向き合って、杖を介して相手を転ばせたり、突いたり引いたりする練習をしました。
私は、締めに伴う長軸方向への引き分けによって「分け目」が出来るように考えていましたが、体幹から起こる多方向への力を伝えることで生じる、もっと奥深いものであることを感じられました。
脱力に伴う吸い込みによって杖の芯が生まれ、肋骨の締めによって両手の引き分けが起こり、左右の股関節の動きによって剪断や回旋する力が伝わり、それらの力が集まる点を実感できました。
その点が抜けないように、杖の両端のその先まで意識を広げ、丹田で入れ、付いていけると技となることを感じられました。

それから、杖を水平にして持ち、重量挙げのように相手を吊り上げる稽古もしました。
腹部に息を吸い、吸気の吸い上げと体幹の締め、骨盤の傾き、重心の位置、脊柱の決め、手首の角度などを同調させて行なうことが出来ると、楽に上肢を上げられることを実感できました。
胸部まで浮かせてから、再び腹部に吸い込むことで、改めて骨盤を傾けられる余地が生まれ、相手の腕が伸びる高さまで浮かせることが出来ました。
引き上げに伴う杖の回転が体幹の動きと一致していると、常に相手との間の緩みを取り、頚を取り続ける動作となることを面白く思いました。

今回の稽古で感じた杖の内部に対する感覚を、様々な道具と接しながら研究していきたいと思います。

学習内容30

バランス☆運動療法初級 2013.08.10

昨日のバランス☆運動療法初級講座では、身体の繋がりを丁寧に観察することの大切さを学びました。

仰臥位で、呼吸によって、下肢が順に折り畳まっていく様子を観察しました。
吸気に伴って身体後面に張りが生まれ、背部の吸息の吸い上げに従って骨盤が転がると、楽に下肢を上げたり、頭部や上肢を浮かせたり出来ることを感じられました。
反対側では、浮かす高さを小さくしながら、片側で得た感覚をイメージし、身体内部の繋がりを観察しました。
動きの大きさに関わらず、吸息によって浮いた後、呼息に伴う脱力が先まで広がっていくと、身体が弛んでいくことを感じられました。
色々な場所に目を向けながら、途中でそうした波が滞ったときには、条件を変えて変化を観察することの大切さを学びました。
そうした検証を繰り返すことで、施術において患者さんの身体を誘導するときに、相手と同調し、中心へと導けることを教えて頂きました。

さらに、下肢の角度を変えたり、片膝を曲げて踵を当てたり、後頭部に枕を入れたり、上肢を首の前で組んだりと、設定を変えて行ないました。
呼吸の通りやすさ、骨盤や肋骨の締まりかた、骨盤の傾きの大きさ、脊柱の伝わりかた、働いている筋など、動作や意識の高まる場所が様々に変化することを感じました。
呼吸に伴う内部からの動きが伝えられると、腹筋を始めとする身体前面の筋を緊張させることなく、後面の働きによって身体を動かせることを実感できました。

それから、正坐位で、意識や姿勢の在りかたが、身体のバランスにどのように影響するかを観察しました。
重みを丹田に落とし、意識が床のずっと下まで届いていると、呼吸に伴う揺れに身を任せているだけで、押されてもバランスを保ち続けられることを実感できました。
上肢においても同様に、指先から意識を伸ばして上肢を畳んでいくと、脱力したまま浮かせられる位置があり、負荷を与えられても丹田で受け止められることを感じられました。
自分自身を安定させ、自由に動ける状態を保つために、常にそうした前提を整えておくことの大切さを学びました。

施術を受け観させて頂く中で、手指や足趾から順に折り畳まりやすい位置を追っていくことが、そのまま繋がりを改善する施術に結び付くことを感じられ、身体の見方が変わりました。
K野先生、先日も素晴らしい体験をさせてくださり、ありがとうございました。

観照文48

合気観照塾 2013.08.03

先週の稽古は、K上さんが進行してくださいました。

最初に、お互いに背部を合わせた状態で、相手との間の緩みを背中で取りながら、立ち上がったり、歩いたりしました。
脊柱を自由に動かせる状態にするために、鼠径部の深みを創り、土台となる下肢を安定させておくことの大切さを教えて頂きました。
後頭部や手部を留めていても、両側の股関節に重みを乗せられるからこそ、その間を自由に行き来できることを感じました。

そして、両手の引きと攻めを意識しながら相手の前腕を持つことで、伝わり方がどのように変わるかを観察しました。
相手の腕に沿うように把持して、両手の引き分けと、それぞれの手の内の引きと攻めを一致させ、両手が合う位置で持つことで、お互いに伝わりやすくなることを体感しました。
前腕を把持された状態から抜く場合は、自分自身が繋げられる位置へ体幹を移動し、脱力した状態から、下方から順に身体内部を繋げ、それを引き抜くことを意識して練習しました。
前腕の向きが少し変わるだけで、相手の手の内との間の圧力が様々に変化することを感じながら、力を抜いたまま内部を細くしていくことの難しさを感じました。

それから、仰臥位で下肢を押さえられた状態での合気上げもしました。
吸気に伴って身体の前面・後面に引きと攻めが生まれると、骨盤が傾き、鼠径部が寄り、膝が浮き、足関節が決まり、相手を浮かせられることを教えて頂きました。
そこから、足部の動きや足関節の角度や下腿部の回旋によって相手との間の緩みを取り、膝の重みに任せて下肢を倒すことで、楽に相手を転ばせることが出来ました。
吸い上げに伴う連動を伝え、張りを保ち続けるためには、頚部の位置など、脊柱の働きが重要であることを感じられました。
K野先生が脚で合気を掛けておられる様子を見せて頂き、下肢の動きの細やかさや足部に生まれる張りに驚きました。

上肢や下肢から体幹への繋がりに関して多くの発見がありましたので、学んだことを活かせるように施術の流れを工夫していきたいと思います。

 

Template Designed by めもらんだむ RSS
special thanks: Sky RuinsDW99 : aqua_3cpl Customized Version】