稽古記録09

東雲道場 2015.02.25

昨日は、東雲道場で稽古を付けて頂きました。

両手を離して木刀を持ち、重力に任せて垂らした姿勢から、肘を曲げて、足の向きと体幹を合わせ、そのまま腕を水平に伸ばして行きました。
右手を下方に滑らせて、柄を左右均等に握れる位置に構えると、いつの間にか青岸の構えになっていることを体験しました。
そして、体幹の回旋に合わせて右手が弛んでいくと、中段の構えに近付き、自然に左手を中心とした動きが生まれることを感じられました。
四肢と体幹のバランスや、両手のやり取りといった、剣術における身体の使い方がどこから生じているのか、自分自身で検証できていなかったことを実感しました。

両脚の間のボールの転がりと、剣の切っ先の移り変わりが一致し、下肢の主導によって動作が起こっている様子を観察しました。
前側の足を大きく踏み込んで青岸に構え、重心を移すことで、後ろ側の足が浮き、脚を引き寄せる働きが起こることを感じられました。
呼吸と合わせて中央に吸い上げると、両側の下肢内側の意識が高まり、剣を上げていくことも、そのまま正中で構えて進むことも出来ました。
ほとんど剣が動いていないように見えても、刃が反りに沿って伸びていくように擦れて緩みが取れ、剣を上げていくのと同様の繋がりが相手に伝わることを体感しました。
相手が押してきても引いてきても、そのバランスの中で自分自身の身体を繋げて動くことが出来るて、その動きが技になることを感じられました。

立位や坐位で足を揃えた姿勢からでも、同様の働きを伝えることで、相手を崩せることを体感しました。
持たれた腕の撓みを取ったところでロッキングチェアを行なうと、腕の中の紐が伸びたり縮んだりすることを確認しました。
そこから、相手にばれないように手の内を作り、労宮で吸い付けておくことで、途切れずに動きを伝えられることを学びました。
押しても引いても動かない相手でも、肘と労宮のラインを合わせたまま、骨盤の動きを手部に伝えることで、遠くからの力によって楽に転ばせることを体感しました。
途中でぶつかっても、その部位を相手に預けて、力を抜いていくことで生じたバランスで動けると、通っていく道が現れることを学びました。
わずかな皮膚のズレからも相手の首まで動かせることを体験し、見かけ上の条件の違いに囚われず、繋がりを見ていくことの大切さを感じました。

ご指導くださいましたIYさん、お相手をしてくださいましたZ間さん、稽古を通して多くのことを体感させてくださり、ありがとうございました。

体験記64

合気の心身研究会 2015.02.22

・腕や肩をで囲い、相手の呼吸の通り方を観察する
 呼吸の通り方が均一になる位置に近付けられると、平になって弛んでいく様子を感じられた

・膝蓋骨と膝窩に手を当て、膝の力を抜ける位置に誘導する
 膝が脱力できていると、吸い上げた力を内部へ引き込むことができ、仙腸関節に繋がって動く

・陽経を張って、陰経を固めない
 膝と同様に、肘が引ける位置を観察する
 手部から上肢尺側を通って、肩甲骨に抜いていける経路を辿る

・手部の引きと攻めを意識する
 手背側の引きに伴う張りと、手掌側の攻めに伴う張りが同時に起こる

・首を、時計盤をイメージしながら動かす
 頚椎の後方への動きなど、意識の薄い場所を感じられた
 後頚部の力を抜いたまま、内部を吸い上げられる方に首を引く

・頭部を浮かせたまま、脊柱を揺らす
 肩の筋を縮めずに、上肢を吊る

・引くのではなく、張りによって、相手を吸い込む
 途中で滞る場所が無ければ、身体後面の張りが仙骨と後頭骨の間に集まっていく様子を感じられた
 丹田で向きを合わせ、下肢からの伝達によって、逆向きに開放することで相手に力を伝える

・労宮と湧泉で吸い込み、張りに伴う意識の高まりを前後上下左右に広げる
 その感覚が途切れない経路で動く

・接点でどうにかしようとせずに、内部を通る力を丁寧に追っていく
 上肢が先行したり、下肢の向かう方向が違ったりして、力の伝わりを妨げてしまっていることを実感した

M岡さん、参加された皆様、自分自身の様々な癖に気付かせてくださり、それを改善する手掛かりをくださり、ありがとうございました。

活動報告58

健康維持互助会 2015.02.22

今月の健康維持互助会では、「足底と骨盤と頚の位置」というテーマの元、それぞれがアイデアを出しながら進みました。

立位や坐位でのロッキングチェアを行なう
・足の向きのセンタリンング
・足底の重心の分布
・縦アーチの出来る張り
・五趾の意識のばらつき
・足趾のバランスと横アーチ

逆立ちでのバランスを観察する
・手を着く向き
・肋骨の締まり
・肩甲骨の寄り
・胸骨の角度と首の位置
・身体の上方への伸び

足趾から、身体の繋がりを改善する
・下肢の置き方
・曲げ伸ばしによる伝わり
・固まっている場所
・足趾と頚の動きの一致
・抜けていく経路

何もしなくても立てる状態を体験する
・三点の圧力の移り変わり
・足底に預けられるバランス
・地面からの反作用
・骨の釣り合い
・自覚できていない力み

逆立ちや、手を着いたヨガのポーズといった、不安定に思える姿勢においても、接地面の上に乗っていけるバランスにあると、下方から立ち上がってくる感覚を体感できました。
支えようしてバランスが崩れてしまうことが多くありましたが、何度か試す内に釣り合いそうな点を感じられるようになることを体験し、その働きを信じて力を抜いていけるように、成功体験を積み重ねて発想を切り替えていく必要性を感じました。
立位や坐位といった日常的な姿勢も、視点を変えて見直すことができました。
会員の皆様、今月も楽しく学ばせてくださり、ありがとうございました。

印象文13

合気観照塾 2015.02.21

・様々な峰と谷の表れを観察する
 剣の上がっていく高さと下りていく深さ、剣の物打ちと柄、吸気と呼気など、見える形の先まで意識を広げる
 谷から峰へと詰まらずに通していくことが出来ると、それぞれが関係し合い、向かう方向が一致する

・刃の反りを意識して、突くのではなく、斬れるように進む
 上肢尺側や下肢後面といった遠い場所からの力を伝える

・相手に入れた状態から、接点を留めたまま、上肢の力を抜く
 呼吸に伴って振り袖が浮き沈みする様子を感じられた

・膝蓋骨の動きを感じながら、膝を柔らかく使う
 地面を蹴らずに、反作用を滞りなく伝える

・中指を中心とした釣り合いで両手を絞ることで、後頚部の伸びる感覚が得られた
 剣を立てて頚を決めたまま、人中で攻める

・後頭部の釣り上げを意識して、背骨に呼吸を通す
 身体の中の力の伝達が剣に反映されて、相手に伝わる

観察記録03

身体の変化は、意識の変化と同調します。
私がセンタリング呼吸法やバランス☆運動療法を通して学ばせて頂いているのは、考え方や遊び方、ひいては生き方そのもののように感じることがあります。

私は中高生のとき、様々な科目の授業を受けながら、普遍的な何かを学び続けたいという憧れがありました。
記憶に頼った学習は、学んでいく全ての内容を留めておくことは出来ず、時間が経つと忘れてしまったり、加齢と共に記憶力が低下したりします。
誰かが作った理論は、時代の流れと共に意義が変化し、それまで身に付けてきた知識や技術が役に立たなくなってしまうことがあります。
老荘思想への関心が強かった私は、それを基盤とする東洋医学に普遍的なイメージを持っており、高校を卒業後、鍼灸の専門学校に入学します。
学校では、教科書に書いてある経穴の名前を覚えたり、理論を理解したりと、それまでと何ら変わらない方法で勉強が進んでいきます。
ただ、鍼灸の勉強会に参加したり、治療に関する書籍を読み、実際に素晴らしい治療効果を出されている先生が居ることは知っていたので、このまま仕事を続けていけば、いつかそうした力が養われていくのではないかという漠然とした期待を持っていました。

今ひとつ方向性が定まらないまま、柔道整復の学校に通い始め、そこで御縁を頂いたM岡さんに声を掛けて頂く機会がありました。
最初はよく分からないまま、同級生が集まっての研究会に参加させて頂いていましたが、「奇経療法」をテーマに取り上げてくださったとき、私が鍼灸の勉強会で教わっていた内容と何かが繋がった気がしました。
当時は整理できていませんでしたが、理論として学んでいた経穴や経絡と、現実との間に、リンクするものを初めて感じたのだと思います。
その後、K野先生の主催されている観照塾を紹介して頂き、毎週土曜日に通うようになり、月一回の中心塾にも参加させて頂くようになります。

それまで経験の無かった呼吸法や合気の稽古に取り組む中で、気持ち良く身体を動かすことができ、治療を学ばせて頂くことができ、ブログを読めば駄洒落が満載で、なんと素晴らしい会だろうと感動します。
色々な道具を用いながら、力を抜いて動けるように練習し、それらの特性に合わせて身体を使っていくことを学びます。
身体の緊張が弛むと気持ちも楽になることを経験し、自分自身の身体を学ぶことが、心の在り方とも関わっていることを、様々な形で体験します。
また、会話やブログや書籍を通して、芸術、芸能、スポーツと言った、関心の薄かった分野にも、視野を広げるようになります。
そして、「学ぶ」とか「変わる」ということは、外から与えられる情報からではなく、それに向かう自分自身の内からであることに気付かせて頂きます。

稽古を通して学んだことが、人と人との関わり合いにおいても、共通することを感じるようになります。
人それぞれ、体格も性格も歩んで来た人生も違い、その時々によって調子が変化します。
多くの方に練習の相手をして頂く中で、相対した相手に合わせて力を抜いていくことが出来ると、伝わっていく通り道もあることを体験します。
自分自身の我によって、どこかに力が入っていると、相手を受け入れられなかったり、相手とぶつかったりします。
一方的に受け入れるのでも、一方的に押し付けるのでもなく、お互いが楽に通じ合える関係を築くことと繋がるように感じています。

鍼灸の資格を取り、治療院で働き始めたばかりの頃でも、施術をした後に楽になったと喜んでくださる患者さんがいらっしゃいました。
今よりも、治療の技術も見立ても拙かったと思いますが、治療の効果というものが、それらに因るものだけでは無いように感じることがあります。
人にも物にも元々、お互いに影響を与え合う力が備わっており、治療を学ぶということは、新しく知識や技術を身に付けることではなく、良い方向に導く働きを高めることにあるように思います。
与えられる影響力の大きさには、お互いの相性であったり、病の深さであったり、周りの環境であったりと、様々な要因が絡まり合っています。
そして、それらに広く深く波長を合わせられるようにしていくことが、治療効果の向上に繋がるのではないかと考えています。
そのためには、自分自身の身体や思考の偏りを少なくし、中心に近付けることが必要になります。
周りのバランスの中で、常に自分自身が変化できる位置に居続けることの大切さを学んでいます。

自分自身は不変ではありませんが、何時でも何処でも一緒に居る自分自身は、外界の他のどんな対象を学ぶよりも、普遍的な存在であると言う見方も出来ます。
これからも、様々なことを学んだり、経験する中で、センタリングし続けていきたいと思っています。
そして、私が、御縁を頂いた先生から、心身を観照することの喜びを教えて頂いたように、関わってくださる方に、こうした体験を伝えられるように、精進していきたいと思っています。

印象文12

合気観照塾 2015.02.14

・息を吸って細くしながら、肋骨を浮かす
 自分自身の中心で、相手の中心に入れる

・お互いの動きを同調させることで、相手の動きを誘導する
 自分自身の下肢内側を利かせて重心を片足に移し、反対側の足が付く位置に下ろす
 相手の重心も同側に移動し、どちらの足がどちらに向かうかが感覚で伝わる

・抜けない幅で足を運ぶ
 繋がりと関係なく動くと、足を着く場所が定まらない
 下肢内側を寄せると、自身の繋がりや相手との関係性が途切れない位置に足を下ろせる

・剣を持つ左手の使い方を意識する
 中段から青岸へ移り変わる中で、手首の決めが抜けず、上肢尺側を通り、肩甲骨に繋がる位置を観察する

・足を継いでいるようでも、動作は途切れない
 足を着いたバランスから、次のバランスに重心が変化し続ける

・相手を押すのではなく、吸い込み続ける
 上肢を通して重みを丹田に吸い込み、相手を引き付けたまま、下肢から進む

学習内容48

バランス☆運動療法初級 2015.02.15

昨日のバランス☆運動療法初級講座では、身体の繋がりに対する見方が広がりました。

K野先生に、肘や膝や首を持って頂いて、とても繊細な動きの中で、入っていく道や抜けていく道を辿っておられる様子を体感させて頂きました。
上肢が重みに沿って落ちるべきところにあると、浮かすこともでき、とても軽くなったことを感じられました。
施術してくださった脚としてくださる前の脚を上げる動作を比べさせて頂き、その違いを感じられました。
内部に引き込まれるような動きと、外表面の力を使った動きとでは、上がりやすさや体幹への伝わりが異なり、着いたときの音まで変わることを実感しました。

ロッキングチェアを行ない、下肢が繋がって動く経路を観察しました。
膝の力が抜け、足趾の反りや膝蓋骨の引き上げや鼠径部の深まりが連動して起こることを感じられました。
力を抜いて体幹や頭を垂らした姿勢から、重力に逆らって持ち上げるのではなく、空気が通ることによって身体が立ち上がっていく様子を体感しました。
それを手部まで伝えて、全身を呼吸で満たすことが出来るよう、抜けていく経路や吸い上げていく経路を観察することの大切さを学びました。

肘と手首の辺りを把持して、上肢からの施術を練習しました。
呼吸によって、両手の引き分けと絞る動きが生まれ、中点の意識を高まりました。
指先の力を抜き、自分自身の指が自由に動かせ、相手のどの関節の動きも妨げない場所で持てるように工夫していく必要性を感じました。
相手の手部が細くなるように持ち、肘の曲がりやすい角度や、肩の動きやすい位置を観察しました。
手が纏まると腕の中心を細く通る感覚が得られ、肘や肩が繋がるバランスにあると、それが順に伝わっていくことを感じられました。
自分自身の内部の動きによって螺旋状に昇ってきた流れを、相手の中を螺旋状に伝えて、中心を揺らしました。
揺れる中での力の伝わりを観察し、抜ける位置にずらして自分自身を弛め、新しい経路での落下に付いて行きました。
小さな動きの中で大きな変化が生まれることを感じられ、施術を行なう上で力を抜いて動けるようにしていく必要性を実感できました。

K野先生、参加された皆様、今月も、多くの発見をくださり、ありがとうございました。

観察記録02

便宜上、目を向ける場所を変えながら書いていますが、内容は前回の続きという訳ではありません。
時系列で進んでいく一つの国の歴史ではなく、それぞれの国の出来事が並列しながら関わり合う世界史のような書き方をイメージしています。



武術の稽古に参加させて頂く中で、身体における意識の薄い場所を指摘して頂き、腹側と背側、外側と内側など、意識にばらつきがあることを自覚します。
そして、技を掛けるときに、使えていなかった場所が上手く働くように導いてもらうと、楽に動作を行えたり、大きな力を発揮できることを体感します。
自分自身の現状を認識するために、仰向けで寝ながら、背面の着き方や力の入っている場所を観察することを教えて頂きます。
横向きに寝たときには、前方に傾くような姿勢になっていることが多くあり、最初は肋骨や下肢の真横が着く姿勢に誘導して頂くと違和感を覚えた気がします。

姿勢を変えたり、枕や帯といった道具を利用することで、呼吸の通り方も変化することを体験します。
お腹に息を吸って、胸に吸い上げる呼吸を練習しながら、いかに腰や背中に、呼吸に伴う動きが伝わっていないかを実感します。
下腹部まで呼吸が入るようになってくると、お腹と腰を一体となって膨らませことも出来るようになって行きました。
自分自身の腹部と背部の間に境目は無く、誰かが決めた「名前」による身体の区分の意味を見直す必要性を感じ始めます。
そうした、いつからか定着してしまった固定観念が、身体の働きまで固めてしまうということに気付きます。

呼吸をしながら、身体全体を大きく反ったり丸めたりする中で、一つずつの背骨を動かせることを知ります。
そして、固まって動かせない場所があったり、先行して動いてしまう場所があったりして、背骨を全く自由に使えていないことを学びます。
体幹を前後に曲げるだけでなく、捻ったり傾けたりしたとき、骨盤の動きが順に背骨を通って伝達されていくことを体感します。
次第に、それが手にも伝わっていくことを感じられるようになり、肩に力を入れなくても、他の場所から腕を思った方向に動かせるということを体験します。
反対に、手の置き方によって、呼吸の通り方や、背骨や肋骨への力の伝わり方が変化することも学びます。

体幹を動かすとき、どの高さを中心に使っているかは個人差があり、それが普段の姿勢にも表れます。
私は、背中の中央あたりの動きが大きく、いま思えば猫背気味でしたが、そのことについて自覚できていませんでした。
呼吸によって背骨が伸びていく様子を感じられるようになった頃から、家族や友人に姿勢が良くなったと言ってもらえることが増えて行きました。
それから、肩が前に入って内に巻いていることや、頭が体幹に対して前に出ていることにも、目を向けるようになっていったと思います。

息を吸うと肺が膨らむため、吸息と共に肋骨は広がるものだと思い込んでいた私は、肋骨が締まる状態を体感させて頂いたとき、とても驚きました。
呼吸の入り方には左右差があったり、肋骨にも、動きにくい場所や、固まっている場所があることを感じるようになります。
どの高さにも呼吸の広がりや縮まりを伝える練習をする中で、それぞれの肋骨の感覚を高められるようになりました。
また、肋骨は、身体の前側では胸骨と、後側では脊椎と関節になっており、一言で「締める」と言っても、様々な表現があることに気付きます。

そうこうしている内に、肋骨の内側に意識が向いていなかったことに気付く機会を得ます。
肋骨を内面から締められるようになると、体幹の内部を包む膜を感じられ、背骨や胸骨を内側から動かすことも試みるようになります。
それから、自分自身のお腹や胸の内側がどのように動いているかを観察できるようになり、横隔膜や内臓に意識を向けるようになりました。
そして、呼吸に伴う締める・弛めるという働きが、他の場所と繋がって起こっていることを体感します。
その頃から、呼吸筋の働きが息を吸ったり吐いたりするだけではなく、様々な動作と関わっていることを、実感として得られるようになります。

ふとした切っ掛けで、胸へと吸い上げた空気が、体幹の中央を通っていく道があることを感じた瞬間から、呼吸が根本的に変わります。
それまで、吸息に伴う圧力が身体の外表に向かう力に変換され、息を吸い上げようとすると、途中で詰まってしまうことが多くありました。
肋骨の内部を上っていく全く別の経路があることを発見してから、表層の筋肉を脱力した状態で息を吸い上げることができ、呼吸の通り道に意識を向けられるようになりました。
息を吸ったり吐いたりしたときの意識の高まりが、どの経路を上がってきて、どの経路を下りていくかを観察し、それを色々と変えながら、遊ぶようになりました。

こうして思い返してみて、呼吸が変わって行くにつれて、自分自身の身体に多くの発見が生まれていることを実感しています。

稽古記録08

東雲道場 第十五回研究会 2015.02.08

昨日は、東雲道場での稽古に参加させて頂きました。

警杖を相手の小手に向けて、皮膚を撫でるようにして緩みを取りました。
滑ることも押さえることも無い圧で触れられると、皮膚のズレと共に相手の軸がぶれていくことを体感しました。
緩みが取りきれる所まで相手の中心をずらし、息を吸い上げることで、相手を不安定な位置に浮かせる働きが起こりました。
そこから、頂点からの落下に伴う、相手が捻れていく動きに付いて行けると、最後まで留まらずにバランスを変えていけることを感じました。

お互いに剣を交えた状況で、小手や肩に当てた場合と同様に、緩みを取る練習をしました。
力を入れて動かそうとすると相手の反応が起こり、相手が避けた瞬間に自分自身が崩れてしまったり、反対に押さえ込まれてしまうことを確認しました。
力を抜いて硬い剣を柔らかくして持つことができると、相手からの抵抗を受けずに入っていけることを学びました。
剣を介して自分自身の呼吸が伝わり、浮かせたところで、骨盤の立て替えによって相手を崩しました。
剣を通して相手の身体の状態を受け取れると、どちらに動かれても付いていけることを体感し、固まらない構えを取れるようにして行くことの大切さを感じました。

刃筋を、相手の首筋を斜めに通るラインに合わせて、青岸の構えを取りました。
相手が進んで来ようとしても勝手に物打ちが逸れて行き、どこを狙われても最短のルートで返せることを体験しました。
相手との間合いにおいても峰と谷を意識することで力の伝わり方が変化し、視線や意識の奥行きが身体の働きに与える影響の大きさを実感しました。
相手の剣を返そうとして力を入れてしまったり、受けられるのか不安に感じたりすることの無い、身勢と意志が一致した状態の強さを体感できました。

手の内のバランスの変化を感じながら、ゆっくりと剣の上げ下ろしを行ないました。
剣の形状や重さと、自分自身の身体の釣り合いを観察しました。
それから、相掛けを行ない、相手の剣を受けたり、回したり、小手に当てたりといった動作の中の繋がりを感じました。
相手が振り下ろした力を吸い込み、その流れのまま身体の後ろを通して吸い上げ、刃筋に沿って落とせると、90度向きを変えた位置に青岸で構えられることを体感しました。
多くの無駄な力や余分な動作や意識のブレが入って、そうした流れを妨げてしまっていることを実感し、シンプルな動きに近付けられるよう、工夫しながら練習していく必要性を感じました。

K野先生、お相手をしてくださいました皆様、稽古を通して多くのことを学ばせてくださり、ありがとうございました。

印象文11

合気観照塾 2015.02.07

・手と足の張りが対応する
 踵と小指球を踏み出して、下肢内側と上肢尺側と繋がる位置を観察する
 呼吸と連動した動きが生まれると、どこに触れられても力が伝わる

・保息しながらの脱力によって、拳を握る動作が起こる
 呼気に伴う力の高まりを、丹田と繋がる位置に下ろす

・呼吸の吸い上げを手部まで伝えて、弛めて落とす
 吸い上げる経路や上肢の置き方を変えることで、様々な動きを実現できる
 中心から四肢が伸びて行く方向が三次元的に釣り合ってバランスが取れる

・息を吸って脚を寄せ、弛めて変化したバランスで、足が踏み出せる
 定歩での、相手を浮かせて、ずらして落とす動きと一致する

・顎を引いて、頚部を伸ばす
 頭部の攻めで、相手へ付けておくことで、移動していても常に抜けない

・手指を張って、五指の先まで意識する
 持たれている腕から先に進もうとすると、接点で詰まる
 自分自身の意志と、内部の伸びの向かう方向を一致させる

観察記録01

今月で、このブログを始めてから、丸五年が経ちます。
読み返したときに、文章で記した意味合いよりも、書いてある内容の情景や印象や思考を思い起こせることの貴重さを感じます。
「その瞬間」にしか感じることが出来ない多くの経験をさせて頂いていることを、大きな財産として有り難く思っています。

屋根に降り積もった雪が滑り落ちてくるように、身体に関する観察を重ねる中で、自分自身の感覚や認識がガラリと変わる経験をします。
けれども、時間の経過と共に、その状態が当たり前になり、そうした出来事を忘れてしまっていることがあります。
身体の現状を見直したり、誰かにアドバイスをさせて頂く上で、その時点に戻ってみることの大切さを感じることがあります。
この機会に、身体観察の途中経過を、記録と記憶を元に、現在の視点も交えながら書き留めて行きたいと思っています。
とある男性の身体感覚が変わっていく様子を記した一例として、読んでくださった誰かにとって参考になる部分があれば幸いです。



医療系の学校を卒業したとき、身体について学んでいたつもりでしたが、骨盤を自分の意志で動かせることを知りませんでした。
知らなかったと言うより、動かしてみようと思ったことが無かったと言うほうが近いかも知れません。
腹式呼吸をしたり、動きを誘導して頂いたり、先生方の身体を触らせて頂いたりする内に、骨盤が動くものだというように認識が変化して行きます。
骨盤が前後に傾いたり、左右に回旋したりする動きを実感できるようになり、様々な姿勢で骨盤の運動を試すようになります。

それから、自分自身の骨盤が動かせる状態に無かったということに気付くことになります。
寝たり、座ったり、立ったりするとき、骨盤が最初から後方に傾いた位置で固まっていたことを認識して行きます。
最初は骨盤を真ん中に近付けて頂いた姿勢に違和感を感じますが、動かせる位置にあると、脚や腰の緊張も緩和されることを実感して来ます。

周りの力が抜けてくると、骨盤の動きに伴って、下肢や体幹も動いていることを感じるようになって行きます。
例えば、仰向けで膝を曲げた姿勢から、脚を上げようとすれば、太ももやお腹に力が入ります。
けれども、脚と骨盤の間の張りを保ったまま、下腹部に息を吸い込むと、骨盤の傾きと共に下肢が付いて浮き上がることを体験します。
その張りを弛めると、下肢を床に下ろすことも出来ます。
一見、同じような動きに見えても、筋肉を縮めることによって起こる運動とは、全く質の異なる動かし方があるということを知ります。

そして、骨盤を中心とした動きによって、様々な動作を行えることを学びます。
椅子に座っている姿勢から骨盤を傾けていくと、重心の比率が臀部よりも足のほうに高まり、立ち上がる働きが起こります。
歩いているときや、自転車に乗っているときにも、寝転がっているときでさえ、骨盤が動いていることを自覚するようになります。
そして、自分自身の身体の骨盤以外の部分にも、固まっている場所が沢山あることが分かって来ます。

骨盤を動かしているときに、腰を反ってしまったり脚を突っ張ってしまう癖があることに気付き、動作の起点に目を向けるようになります。
腰を中心に動作を行おうとすると、骨盤が動くよりも先に腰椎の間が詰まり、腰痛を引き起こす原因になることもあります。
条件を変えながら骨盤の動きを練習していく中で、下肢の内側や腹部の奥など、今まで意識が薄かった場所との繋がりを感じて行きます。

それから、骨盤は色々な方向に傾くだけでなく、呼吸と共に広がったり縮まったりもすることを感じるようになります。
そして、それが傾きや回旋とも連動しながら起こり、骨盤を動かす軸や幅が合い始めると、球の様にいずれの方向にも転がせることを体感します。
動かせる範囲が広がってくると、骨盤の上方のラインや、前方や後方の関節など、骨盤の形状や動作に対する認識が高まり、実際に行なっている動きから伝わる感覚と一致し始めます。
そして、その動きが、全身の様々な場所と連動して起こることを体感します。

身体の他の場所の感覚の変化と並行して、その後も骨盤に関する多くの発見があり、これからも探求は続きます。

 

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