身体の可能性を広げる

呼吸動作研究会 2017.07.23

今月の研究会では、前半はKMさんが担当してくださいました。

最初に、今回のテーマである「でんでん太鼓」の動きを確認しました。
それから、腰の下に座布団を入れて、呼吸によって骨盤を転がしました。
骨盤の傾きと共に鼠径部が深くなって、腹筋が伸び、頚まで繋がって動くことを確認しました。

同様の動きを、側臥位で観察しました。
体幹の下に枕を挟んで圧の変化を受け取ることで、呼吸に伴う転がりが骨盤や脇の下にも伝わっていく様子が感じられました。
力を抜いて呼吸に任せることで、鼠径部が深まる方向に骨盤が傾いて脚が滑り、寄ったまま元の位置に戻っていくことを体感させて頂きました。
そうした連動が伝わるバランスを取るために、最初のポジショニングがいかに大切であるかを学びました。

再び仰臥位になり、吸息に伴う肩甲骨の寄りによって、肘を張る力が伝わって背部が浮き、頚が伸びる様子を観察しました。
それから、中央での吸い上げによって腕を浮かせ、上がったところで弛めて、末梢に伝えた力を中枢に集めていくことで腕を下ろしました。
仰臥位でも、立位と同様に内部の力の行き来によって、手の動きを誘導でき、元の位置に落とせることを体感しました。
「天地人の串刺し」や「六方円」、刀の上げ下ろしなど、どれも同じ原理で起こっていることを実感できました。

後半は、K野先生が特別講師としてメンバーの施術をしてくださいました。

相手の呼吸が入りやすいバランスで待ち、本人の呼吸で弛むタイミングを逃さずに付いていけると、固まっている場所も動き、身体の可能性が広がっていくことを実演してくださいました。
そのために、引きと攻めを同時に行うことで、相手の脳が反応できない状態を作り出す必要性を学びました。
そこから、呼吸の隙間でずらすと、本人が無意識の内に固めている癖の位置から外せることを教えてくださいました。
外見はほとんど動いていないように見える繊細さで、内部では弛んでいく働きが起こり、身体が繋がっていくことを感じられました。

そうした施術を行うためには、相手のバランスに応じて、自分の力を抜ける身体を創っておかなければならないことを改めて実感しました。
相手と一体になったところから、自分が力を抜くと、相手も同調して弛んでいく様子を観せて頂きました。
施術をされているK野先生の頭部に触れさせて頂き、吸って弛めて吐く働きと共に柔らかく動いている様子を感じられました。

また、側臥位で頭を浮かせ、いつもと違うバランスで力を抜いてもらうことで、肩が弛む位置に導いたりと、相手の発想を変えることの大切さを学びました。
施術や会話を通じて、お客様自身に自分の癖や治る力に気付いてもらう方向に導けるよう工夫していく必要性を感じました。

K野先生、KMさん、参加された皆様、昨日は多くの気付きをくださり、本当にありがとうございました。

体内の釣り合い

肩を掴んできた相手に対して、接点の位置を変えずに、相手の中心に照準を合わせたまま脱力する

肩から丹田までの経路だけを意識するのではなく、肘から先の力も抜けることで、初めて吸い込みが起こる

同側の股関節を弛めて重みを下方に下ろし、高まった反対側の下肢内側の張りを、体幹内部で斜めに通して相手に返す

労宮から吸い込めると、自然に手首が決まり、相手の重みを支えることなく、接点を止めたまま自由に動けることを感じられた

接点で相手の中の動きを感じ取りながら、それに付いていくように自分の中を動かす

相手の上着の袖と襟を掴んで浮かせ、引き手と釣り手の間の張りがたわまないように、体内の釣り合いを保つ

接地面の圧の変化を感じながら、相手の不安定なバランスにただ付いていくだけで、相手が勝手に転んでいくことを体感した

骨盤の動きを指先まで柔らかく伝え、中指の先から伸びていく力が、相手の瘂門に向かうように仰ぐ

相手を通り抜けた遠くの一点まで空間を広げ、意識を手前で止めずに、相手を通過点にする

嶺から谷まで通されているときは、落とされる前から落差を感じられ、動きとして表れる以前から技が決まっていることを実感した

多岐昇り

身体は、その人の必要に応じて変わります。
仕事で筋力をよく使っていると筋肉質な体になり、繊細な動きが求められることが多いとしなやかな体になります。
健康を志す上でも、身体に対してどのようなイメージを持って過ごしているかが大切であるように思います。

人体の60パーセントは水で構成されていると言われています。
息を吸うと、鼻から肺へと下向きに空気が移動しますが、その時、呼吸の出入りと連動して反対向きに浮き上がる力が働く感覚を得られます。
ストローでコップの水を吸い上げるのと同じように、両脚の中を通して足底からお腹へと上がってくる流れを感じられます。
そこからさらに吸うと、下から上がってきた力によって、中央の通り道が細く長く引き伸ばされます。
身体の中央を通る芯の昇り降りによって、全身の筋や関節も伸ばされたり弛んだりします。
中心の伸びによって踵と後頭骨の間の長さが保たれると、背骨は重みを支えるという負担から解放され、自由に波が伝わるようになります。
肩甲骨が肋骨から浮き、骨盤が仙骨から浮くと、四肢と繋がる経路を通して中心の揺れが末端にまで伝わります。
重力によって下方に引かれる力と、呼吸によって浮き上がる力が釣り合い、中心を傾けると、各部位の骨の形状や筋腱の張力の中でバランスを変えます。
それらは呼吸の通り道を変えることで自分の意思でコントロールされ、芯の動きによって様々な動作を行うことが出来ます。

私自身、下の骨が上の骨を支えたり、筋で骨を引っ張っているように考えていたときは、こうしたイメージは持っていませんでした。
身体を固体として、重力に反して体重を持ち上げようと考えると、立ち上がったり腕や脚を上げたりするために大きな力が必要となります。
さらに、加齢と共に、関節の隙間が狭くなったり、背中が丸くなったり、皮膚が弛んだりといったマイナスの話ばかりが増えるような気がします。
身体に働いている力は地球の重力だけでなく、内側では中央へ締まって伸び、上方へ浮き上がる力もあります。
そうした身体の内に備わった働きを体感して頂けると、それだけで体調や姿勢が変わられることを実感しています。
これからも、より楽に身体を感じて頂けるよう、サポートをしていきたいと思います。

滝

参照1:乗るウェイ
参照2:弛緩ぶらし
参照3:休憩膝

どこからでも引きと攻め

合気観照塾 2017.07.15

手で蕾を作りながら相手を引き寄せ、肘で攻めながら相手に入れる

引きと攻めで臨界まで相手との間の緩みを取って、繋がりを保ったまま掴み手を外す

丹田の回転で股関節をコンパクトに動かして手を操作し、自分の中心を保てる領域内で相手を転ばせる

自分の上肢尺側に呼吸が通るバランスになるように力を抜いてずらし、相手の内側を攻めながら離陸する

腕に芯が通るように指を集めて手部を細くして、その細さのままで相手の中心まで繋げる

小指側の伸びで刀の反りを作り、相手の頚への攻めが途切れないラインで腕を下ろして斬る

左右の股関節の動きで、襟元を掴む相手の両腕の隙間に手を通し、一方で引きながらもう一方で攻めて緩みを取る

上下の動きも意識しながら骨盤を立て替え、立体的な「の」の字を描いて相手を転ばせる

胸骨に当てられた拳を胸で吸い込み、内側から相手の橈側を引いて尺側を攻めるように繋げる

生まれた分け目を、直接胸から動かすのではなく、対応する背骨から相手の瘂門を突き通すように力を通す

肩甲骨がフリーになる一点

東雲道場 第四十四回研究会 2017.07.09

吸息と共に肋骨を締めながら胸を開き、横隔膜を浮かせたまま、後頚部を伸ばして腕を吊る

肩の力が抜けて、肘が落ち、手首が決まる位置に上肢を浮かせて、肩甲骨がフリーになる一点のバランスを観察する

肩甲骨に触れる相手の緩みを左右それぞれから取り、丹田の力が自由に行き来できるように、肩甲骨を弛めたまま動く

背部の意識を保ちながら、身体の前後の奥行きの中で呼吸を通すことで、中心をずらして相手を浮かせる

両肩に体重を掛けられたところから、中心の吸い上げて相手を浮かせ、崩れそうな方向へ、丹田から肩に力を通して後押しする

相手の腕に触れて、皮膚の緩みが取れた状態から、圧を変えずにさらにずらし続けると、ズレが内部にも繋がって中心まで崩せることを体感した

息を吸って中心の軸を伸ばし、内部の張力を維持したまま股関節から折り畳むことで、身体の中の剣を振り下ろす

雷刀の構えから弛めて刀を下ろし、付けたところから弛めて相手に入れ、袋竹刀の撓みが取れたら弛めて前進する

分け目に重みが乗るベクトルと、物打ちを通して前に進むベクトルから、真っ直ぐに見える袋竹刀にも刀の反りが生まれることを体感した

疾雷刀で片足を開いて道を作り、同側の股関節を鍬え込むことで生じた刃筋のまま、刀を下ろして前に進む

相手との関係性の中で、息を吸って刀を上げ、嶺から谷へ先に意識を通して、隙の生じた場所に下ろす

根っこからバランスを崩す

合気観照塾 2017.07.08

掴まれた襟元と、手刀を受けた頭部の両方から、相手に入っていくように息を吸って芯を伸ばす

相手と一体になったバランスで、外枠を保ったまま肩の力を抜いて、股関節が自由に動かせる状態にする

胸骨を内側から膨らませて緩みを取り、股関節で肋骨の内部を細く回旋させて、相手を転ばせる

相手の重みを身体の内部を通して下方へ下ろし、接地面から吸い上げて相手の根っこからバランスを崩す

剣術の相掛けと同様の伸びで、腕を伸ばして相手の手刀を受け、触れた瞬間から相手を浮かす

肘の力を抜いて仙骨と手を一致させ、仙骨の動きが直接、相手に伝わるバランスとなるように吸い込む

上肢の力を抜いているつもりでも、骨盤の傾きや頭部の位置や腕の角度を変えることで、まだまだ抜けていないことを体感させて頂いた

相手の負荷を利用して、上肢を脱力しながら下肢内側を充実させ、全身の引きと攻めを作る

左右の股関節からそれぞれの手の動きを操作し、浮きの高度や誘導する方向を時間差で伝えて相手を転ばせる

中心の軸を伸ばし、頭部の高さを保ちながら丹田に吸い込み、外向きの力と内向きの力を身体で交流させる

吸って弛むタイミング

バランス☆運動療法初級 2017.07.08

昨日の初級講座では、K野先生が足部からと頭部からの全身調整を施してくださいました。
足部に触れたところから、ほとんど動いていないように見えても、一手ごとに脚の上がりかたや頚との連動が変わっていくことを体感させてくださいました。
両脚の緩みを足底を胸部に当てて取って頂くと、体幹の内側で、細やかに付けたり入れたり抜いたりされている様子を感じられ、手で操作するのではないことを実感しました。
頭や顔に手を当てて皮膚をずらすくらいの柔らかい圧でも、緩みが取れて中が動くと、腕や脚が浮き上がるくらいの連動が起こることに驚きました。
頭部を浮かせて回転してもらうと、脊椎が柔らかく動き、個々が分離しながら繋がっている状態を感じられました。
立ってみると、背骨が伸びて頚や肩の位置が変わり、身体の軽さを実感できました。

それから、ペアに分かれてお互いに施術を行ないました。
自分の軸を立てて、相手の身体に触れ、手部の引きと攻めで緩みを取りました。
足関節や頭部や肩甲骨など、形や可動性や重さが場所によって変わっても、それに合わせて繋げられるように手の当て方を工夫していく必要性を感じました。
相手の呼吸をみながら、吸って弛むタイミングを逃さずにバランスの変化に付いていくことで、呼息に伴う脱力によって繋がって伸びていくことを体験しました。
中心での呼吸の吸い上げと共に、鼠径部が引き寄せられ、それに付いて脚が浮き上がるように、自分自身で体感した身体の繋がりがそのまま施術となることを指導してくださいました。
そうした連動を誘導するために、お互いの身体が繋がるポジションを取り、「折れない脚」になるバランスに導くことが大切であるように感じました。

この頃、最初に参加させて頂いた頃から、惜しみなく全てを見せてくださり、教えてくださっているということを実感することが多くあります。
しっかり身に付けられるよう、精進していきます。
K野先生、お相手くださいました皆様、今月もありがとうございました。

丹田で観る

合気観照塾 2017.07.01

転んだ相手の両腕を頚の前でクロスさせて引きと攻めで絞り、さらに膝で背骨から入れて臨界まで身体の繋がりを誘導する

二点での面の緩みが取れたところから、もう一点を加えると反応が起こる様子を観て、身体の連動を立体的に感じられた

相手の振り下ろした刀の柄を、前腕を伸ばして入れながら受け、浮かせた相手を刀のバランスを変えて転ばせる

相手が手刀を下ろすタイミングで息が入って身体が伸び、相手からの働き掛けに反応して呼吸が生じて動ける状態を体験した

中央での呼吸が頭頂まで吸い上がる位置に頚を立て、頭部のバランスを変えて相手を崩す

芯を伸ばして付けたまま、肩の脱力を丹田まで繋げて弛められると相手が転ぶことを体験し、力が抜けて初めて行き先が分かるということ実感した

下肢の陰経それぞれを手の動きと連動させ、下肢内側の張りで相手を浮かせて離陸する

相手の中心に照準を合わせて、目や口などを中央に寄せる力を集めて相手に返す

相手の固まっている経絡を通して入れ、抜けていく流れを誘導することで転ばせられることを体感し、治療と同じであることを実感した

目で見るのではなく、相手の中の繋がりを手から受け取り続け、接点の感覚を肚と繋げて丹田で観る

 

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