息昇沈

呼吸を観察する中で、身体の意識が広がったり、姿勢が整えられたりします。
そして、意識や姿勢が変わると、それまでと呼吸の通り方も変化し、また新たな発見が得られることを面白く思います。

下腹部へ息を入れるとき、前後や左右の膨らみに対して、上下への意識が薄いことに気付く機会がありました。
内圧を高めて腹腔の隙間を広げていくと、骨盤の内側から球形に膨らむ感覚を感じられるようになりました。
下腹部の膨らみと共に、前面では鼠径部の深みが生まれ、後ろや横には臀部の丸みが出来ることを感じられます。
中に空間が生まれると、骨盤が浮いた状態になり、自由に股関節が動かせるようになる感覚がありました。

腹部への吸息は骨盤で区切られるものではなく、下方では大腿部にも広がり、膝が弛み、足部と繋がるように伝わって行きます。
そして、腹部の空気を吸い上げることで、横隔膜が締まって肋骨が浮き、背骨が伸びて頭の位置が決まります。
臀部の丸みが踵や後頭部のカーブと対応し、鼠径部の鍬え込みは足関節の深みや、頚椎と頭蓋骨の間の切れ込みと関連していることを感じます。
関節が深くなるほど、中の経路が伸び、呼吸の密度が増していくように感じています。

腹部への吸息によって丹田の感覚が高まると共に、全身がぼんやりとした層で覆われる感覚があります。
体幹の吸息が満ちたところから、さらに息を吸えると、末端に回される空気の量が増え、指先の方まで通っていくことを体感できます。
本流の水が満ちているからこそ、溢れた水が支流にも流れ込んでいくようにイメージしています。
吸気によって内部の圧が高まり、軸が伸びたところから、さらに吸うことで背中や後頚部が伸び、二度伸びるように感じられます。
呼息も同様に、吸ったところから弛めると脱力の通り道が生まれ、それから息を吐くことで、二度弛められます。
弛めることで丹田の位置が沈み、戻っていく場所が定まることで、より深い脱力が得られるのではないかと思っています。
そうして意識しながら行なう呼吸と、普段から無意識に行なっている呼吸の差が縮まれば、呼気や吸気の通り道をもっと自在に扱えるようになるのではないかと想像しています。

日々の呼吸の積み重ねが、今の自分を創り、これからの自分を変えていくと考えると、その大切さを思わずにはいられません。
息をする度に、ますます健康になっていく身体を目指していきたいと思います。

海

 

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