呼吸をありのまま観察する

呼吸動作研究会 2019.05.26

今月の研究会は、「呼吸をありのまま観察する」というテーマで進行させて頂きました。
私自身が稽古する時に呼吸を「しよう」としてしまっていることを感じていたので、普段の呼吸から見つめなおして頂くことを目標としてメニューを考えました。

仰臥位で身体の着き方をチェックしてもらってから、呼吸の入り方を確認しました。
手をお腹の上に置いて、場所を移しながら、呼吸の動きを観察してもらいました。
それから、普段の呼吸で動ける範囲で息を吸いながら動き、吐きながら元の位置に戻しました。
膝を曲げて両脚を閉じたり開いたり、両手を胸の前で合わせて手を動かしたり、まぶたの開け閉めや、眼球を動かしてもらったりと、色々な動作を試しました。

そして、同じ動作をスローモーションで行なってもらいました。
同様の範囲での動きの中でコマ数を増やすことで、呼吸の変化を観察してもらいました。
坐位でも、目線と共に骨盤を前後左右に傾けたり、回旋したり、立ち上がったり、出来る限りゆっくり動いてもらいました。
そのあと、パートナーにお腹に手を当ててもらったり、腕を持ったりして、どれだけ呼吸を伝えられるか検証しました。
相手を動かそうとしなくても、ゆっくり丁寧に息が通る状態にあると、お互いがぶつかることなく交流できることを確認しました。

後半も、施術の診立てや手技など情報交換ができ、とても勉強になりました。
参加された皆様、今月もありがとうございました。

手の内の転がりと甲側の張り

合気観照塾 2019.05.18

勢いで誤魔化さずに、身体を下から立ち上げて、弛んでいく動きによって相手の行き先を導けるよう、スローで動く

手の内の転がりと甲側の張りを共存させて、呼吸に伴う骨盤の動きをそのまま手に反映させる

力を抜いて労宮から丹田に伝わっていく方向へ吸い込みながら、中指を自分と相手の中心に合わす

中指中心で直線的に突っ込まずに、薬指を浮かせて尺側を伸ばし、相手の裏側を通すように攻める

指先まで伸ばして五指の螺旋状の伸びを繋げていくことで、自分の中をたわませないようにバランスを変え続ける

中の吸い上げによって腕を浮かせ、弛んで下りていく動きと共に肘を回転させ、落下の方向を手伝うように股関節で落とす

中心から指先まで通っているからこそ、どこに触れられても同様に弛みが取れ、技が掛かる

接点を一体にしたまま、どちらにでも付いていけるように弛めておき、圧を均一にしたまま動ける方へ動く

実際の背より高く意識して浮かせ、背中より後方まで意識して通し、遠くから引いてくるように崩す

リラックスした気分のまま意識を広げ、外枠の実感を出さずに、中の張力によって柔らかいまま動く

中心から腕を動かす

合気観照塾 2019.05.11

下からせり上がってくる動きで腹部を伸ばして、肩甲骨を落としながら腕を上げていく

肩甲骨や肩を通り道として自由度を保ち、細い幅で立て替えながら、中心から腕を動かす

肘を伸ばしきったり固めたりせず、腹側の伸びを尺側に繋げて、腕の行き先を肘で導く

肩甲骨を内側に寄せながら手首を決めて、上肢の弛みを取り切ると、身柱を通って頚が伸びる

相手の負荷を自分の身体を通して下まで落とし、そこからの吸い上げで相手に返す

息を吸いながら骨盤を締め、下肢が寄る力を下腹部に溜めて、上肢の浮きに繋げる

第五腰椎を入れて脊柱を順に反らせながら肋骨を締め、内圧を高めて腹部の空気を吸い上げる

水面に浮かぶように腕を下からの浮力で上げ、浮かせたまま肩の力が抜けて、手を自由に動かせるバランスを探る

相手に持たれた前腕の圧が均一になるように手を開き、丹田の動きを指先まで伝えて崩す

接点を一体にして中をどんどん細くしていくことで、伸びていく芯によって相手に通す

相手の微細動を受け取る

バランス☆運動療法初級 2019.05.11

今回は、椅子に腰掛けている相手の施術をしました。
両膝に手を当て、膝蓋骨を包んで労宮が虚になるように力を抜くと、手首が決まり吸い込みが掛かりました。
自分の中心の揺れが手まで伝わるくらいに力が抜けていると、相手の微細動を受け取ることが出来ました。
粉をふるいに掛けると細かい粒は引っ掛からずに通り抜けて行くように、お互いの身体の細かい振動が伝わると、固まっている場所が感じられました。
その際、左右それぞれから相手のセンターを意識することの大切さを教えて頂きました。
自分の中央を寄せて立ち上げると相手も立ち上がり、弛めると相手も弛んでいきました。
触れる場所によって弛みの取り方が変わるだけで、どの場所からアプローチしても同じように繋げられました。
接点の弛みを取る引きと攻めが自分のたわみを無くし、相手の身体の連動を導く流れとなることを感じました。
何かしようとしなくても、そこから起こる流れに付いていくだけで、弛んで繋がっていくことを体験できました。

K野先生、参加された皆様、今回も多くの体感をくださり、ありがとうございました。

リラックスした波長が伝わる

センタリング・タッチ研究会 2019.05.05

前半は、K野先生が参加者を順番に施術してくださいました。
K野先生が、正坐位で施術されているとき、骨盤を触らせて頂くと、浮いたまま細やかに動いている様子を感じられました。
下から順に立ち上げて頭部の高さを保つことで、天井から吊り下げられた振り子のように、骨盤や脊柱を自由に動かせるようにしておくことの大切さを学びました。
センターの感覚を高めるためには、重力に逆らうのではなく、力を抜いて軸が細くしていくことで、重力による落下を繊細に感受できるようにしておく必要性を感じました。
また、K野先生の頭部を触らせて頂き、動作に合わせて頭も柔らかく動いていることを感じられました。
相手に何か働き掛けようとせず、自分のリラックスした波長が伝わるように全身を弛められると、同調していくことを体感しました。
そのためには、接点でぶつからず、労宮で吸い付けながら引きと攻めが行えるように、そっと沿わせることの大切さを教えて頂きました。
そうしたタッチが出来ると、触れている場所と反対側にも、上にも下にも、自由に相手の中を通せる状態にあることを感じさせてもらいました。
意識の使い方にも広さや細さや方向性があり、それに付ける・入れる・抜くが反映されていることを体感させて頂きました。
リラックスしながら集中するというのは、外側の力を抜きながら軸を細くしたり、呼吸を自分の外に広げながら中央を締めたり、といった身体の動きと一致しているように感じました。

後半は、モニターのS様の施術を担当させて頂きました。
アドバイスを頂きながら施術をさせて頂くことで、色々と課題が浮き彫りになり、それが前半に伝えてくださった内容に全て含まれていることを実感しました。
労宮で浮かせながら両手の中心を意識して、中が弛まないように繋がる位置に近付けて撓みを取りました。
遠くの点を意識しながらそこまで通していくことで、弛んでいく流れが身体を繋げてくれて、全体のバランスが変わっていくことを体感させて頂きました。
普段の仕事とは違った雰囲気の中で施術させて頂くことで、見過ごしてしまっている部分を自己観照できる、大変ありがたい機会になりました。

K野先生、会員の皆様、モニターとして参加してくださいましたS様、貴重な体験をさせてくださり、本当にありがとうございました。

 

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