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考察レポート04

考察レポート03で述べた内容を、引き続き考えてみます。

四肢の横断面において、身体の正中に近い側が内側、遠い側が外側として、それぞれ三本ずつの経路が通っているとします。
そうすると、四肢から体幹へはどういった経路で繋がり、体幹における内外はどのように捉えられるかというテーマが生じます。
そこで、体幹を左右二本の柔らかい円柱として仮想してみると、それらのお互いに近い側が内側、遠い側が外側であることがイメージできます。
そして、下肢あるいは上肢の内側を通っている経路が、いずれも体幹の中心に集まり、腹部で連絡している様子を想像することが出来ます。

円柱

逆に言えば、体幹の中心から動きが起こると、その力は身体内部を伝わり、全身に広がると考えることが出来ます。
考察レポート02で述べたように、体幹の内部の動きには呼吸が重要な役割を果たしています。
呼吸は、随意的にも不随意的にも行なわれる活動で、運動系と内臓系のいずれの働きにも深く関与します。
下肢内側の前寄り、中央、後寄りを上がる経路を意識して呼吸を通すと、外側を走る三本の経路がそれぞれ対応して働いていることを感じられます。
上肢にも同様の対応が見られ、向かう方向は一方だけでなく、上方と下方といったように、バランスを取り合って行なわれていることが分かります。
骨やそれを動かす筋による物理的な支えの背景には、そうした機能的な繋がりがあり、それらが三次元的に釣り合うことで、身体全体のバランスが保たれていると考えられます。
そして、あらゆる運動は、その釣り合いの移り変わりによって行なわれていると考えることが出来ます。

私は、そうした身体の繋がりは、骨や筋を始めとする運動系の働きのみを指すものでは無いと考えています。
治療を行なっていると、下肢の施術によって腹部の症状が改善した、上肢の施術によって歯の痛みが軽減した、といった感想を頂くことが、しばしばあります。
外見上に表れる姿勢や動作は、呼吸だけでなく、心臓や血管の拍動、神経の活動、意識の働き、感情の動きといった心身で起こっているあらゆる変化の一側面であると診ることが出来ます。
それらの身体内部の変化は、無秩序に起こっている訳ではなく、それぞれが関連し合い協調して行われることで生命活動が維持されています。
そして、その関係性が崩れた状態が、心身の不調として、何らかの形で現れると考えられます。
したがって、その結び付きに関与する、いずれの方面からアプローチしても、繋がりが改善する方向に向かえば、健康な状態に近付けられると考えます。

私達の身体には、刻一刻と変化する中で、バランスを取っていくための力が備わっています。
身体の不調を治療する上で、変化を止めようとしたり、逆行させるような考え方を目にすることがありますが、私は、身体に起こる変化が適切に行なわれるように補助していくことが、治療において重要であると考えています。
それは、症状が何であっても、年齢がいくつであっても、良い方向に変わっていく可能性があることを意味します。
そうしたお手伝いが出来るよう、身体の繋がりに関する観察を深め、治療の技術を高めていきたいと考えています。

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