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観察記録01

今月で、このブログを始めてから、丸五年が経ちます。
読み返したときに、文章で記した意味合いよりも、書いてある内容の情景や印象や思考を思い起こせることの貴重さを感じます。
「その瞬間」にしか感じることが出来ない多くの経験をさせて頂いていることを、大きな財産として有り難く思っています。

屋根に降り積もった雪が滑り落ちてくるように、身体に関する観察を重ねる中で、自分自身の感覚や認識がガラリと変わる経験をします。
けれども、時間の経過と共に、その状態が当たり前になり、そうした出来事を忘れてしまっていることがあります。
身体の現状を見直したり、誰かにアドバイスをさせて頂く上で、その時点に戻ってみることの大切さを感じることがあります。
この機会に、身体観察の途中経過を、記録と記憶を元に、現在の視点も交えながら書き留めて行きたいと思っています。
とある男性の身体感覚が変わっていく様子を記した一例として、読んでくださった誰かにとって参考になる部分があれば幸いです。



医療系の学校を卒業したとき、身体について学んでいたつもりでしたが、骨盤を自分の意志で動かせることを知りませんでした。
知らなかったと言うより、動かしてみようと思ったことが無かったと言うほうが近いかも知れません。
腹式呼吸をしたり、動きを誘導して頂いたり、先生方の身体を触らせて頂いたりする内に、骨盤が動くものだというように認識が変化して行きます。
骨盤が前後に傾いたり、左右に回旋したりする動きを実感できるようになり、様々な姿勢で骨盤の運動を試すようになります。

それから、自分自身の骨盤が動かせる状態に無かったということに気付くことになります。
寝たり、座ったり、立ったりするとき、骨盤が最初から後方に傾いた位置で固まっていたことを認識して行きます。
最初は骨盤を真ん中に近付けて頂いた姿勢に違和感を感じますが、動かせる位置にあると、脚や腰の緊張も緩和されることを実感して来ます。

周りの力が抜けてくると、骨盤の動きに伴って、下肢や体幹も動いていることを感じるようになって行きます。
例えば、仰向けで膝を曲げた姿勢から、脚を上げようとすれば、太ももやお腹に力が入ります。
けれども、脚と骨盤の間の張りを保ったまま、下腹部に息を吸い込むと、骨盤の傾きと共に下肢が付いて浮き上がることを体験します。
その張りを弛めると、下肢を床に下ろすことも出来ます。
一見、同じような動きに見えても、筋肉を縮めることによって起こる運動とは、全く質の異なる動かし方があるということを知ります。

そして、骨盤を中心とした動きによって、様々な動作を行えることを学びます。
椅子に座っている姿勢から骨盤を傾けていくと、重心の比率が臀部よりも足のほうに高まり、立ち上がる働きが起こります。
歩いているときや、自転車に乗っているときにも、寝転がっているときでさえ、骨盤が動いていることを自覚するようになります。
そして、自分自身の身体の骨盤以外の部分にも、固まっている場所が沢山あることが分かって来ます。

骨盤を動かしているときに、腰を反ってしまったり脚を突っ張ってしまう癖があることに気付き、動作の起点に目を向けるようになります。
腰を中心に動作を行おうとすると、骨盤が動くよりも先に腰椎の間が詰まり、腰痛を引き起こす原因になることもあります。
条件を変えながら骨盤の動きを練習していく中で、下肢の内側や腹部の奥など、今まで意識が薄かった場所との繋がりを感じて行きます。

それから、骨盤は色々な方向に傾くだけでなく、呼吸と共に広がったり縮まったりもすることを感じるようになります。
そして、それが傾きや回旋とも連動しながら起こり、骨盤を動かす軸や幅が合い始めると、球の様にいずれの方向にも転がせることを体感します。
動かせる範囲が広がってくると、骨盤の上方のラインや、前方や後方の関節など、骨盤の形状や動作に対する認識が高まり、実際に行なっている動きから伝わる感覚と一致し始めます。
そして、その動きが、全身の様々な場所と連動して起こることを体感します。

身体の他の場所の感覚の変化と並行して、その後も骨盤に関する多くの発見があり、これからも探求は続きます。

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