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観察記録02

便宜上、目を向ける場所を変えながら書いていますが、内容は前回の続きという訳ではありません。
時系列で進んでいく一つの国の歴史ではなく、それぞれの国の出来事が並列しながら関わり合う世界史のような書き方をイメージしています。



武術の稽古に参加させて頂く中で、身体における意識の薄い場所を指摘して頂き、腹側と背側、外側と内側など、意識にばらつきがあることを自覚します。
そして、技を掛けるときに、使えていなかった場所が上手く働くように導いてもらうと、楽に動作を行えたり、大きな力を発揮できることを体感します。
自分自身の現状を認識するために、仰向けで寝ながら、背面の着き方や力の入っている場所を観察することを教えて頂きます。
横向きに寝たときには、前方に傾くような姿勢になっていることが多くあり、最初は肋骨や下肢の真横が着く姿勢に誘導して頂くと違和感を覚えた気がします。

姿勢を変えたり、枕や帯といった道具を利用することで、呼吸の通り方も変化することを体験します。
お腹に息を吸って、胸に吸い上げる呼吸を練習しながら、いかに腰や背中に、呼吸に伴う動きが伝わっていないかを実感します。
下腹部まで呼吸が入るようになってくると、お腹と腰を一体となって膨らませことも出来るようになって行きました。
自分自身の腹部と背部の間に境目は無く、誰かが決めた「名前」による身体の区分の意味を見直す必要性を感じ始めます。
そうした、いつからか定着してしまった固定観念が、身体の働きまで固めてしまうということに気付きます。

呼吸をしながら、身体全体を大きく反ったり丸めたりする中で、一つずつの背骨を動かせることを知ります。
そして、固まって動かせない場所があったり、先行して動いてしまう場所があったりして、背骨を全く自由に使えていないことを学びます。
体幹を前後に曲げるだけでなく、捻ったり傾けたりしたとき、骨盤の動きが順に背骨を通って伝達されていくことを体感します。
次第に、それが手にも伝わっていくことを感じられるようになり、肩に力を入れなくても、他の場所から腕を思った方向に動かせるということを体験します。
反対に、手の置き方によって、呼吸の通り方や、背骨や肋骨への力の伝わり方が変化することも学びます。

体幹を動かすとき、どの高さを中心に使っているかは個人差があり、それが普段の姿勢にも表れます。
私は、背中の中央あたりの動きが大きく、いま思えば猫背気味でしたが、そのことについて自覚できていませんでした。
呼吸によって背骨が伸びていく様子を感じられるようになった頃から、家族や友人に姿勢が良くなったと言ってもらえることが増えて行きました。
それから、肩が前に入って内に巻いていることや、頭が体幹に対して前に出ていることにも、目を向けるようになっていったと思います。

息を吸うと肺が膨らむため、吸息と共に肋骨は広がるものだと思い込んでいた私は、肋骨が締まる状態を体感させて頂いたとき、とても驚きました。
呼吸の入り方には左右差があったり、肋骨にも、動きにくい場所や、固まっている場所があることを感じるようになります。
どの高さにも呼吸の広がりや縮まりを伝える練習をする中で、それぞれの肋骨の感覚を高められるようになりました。
また、肋骨は、身体の前側では胸骨と、後側では脊椎と関節になっており、一言で「締める」と言っても、様々な表現があることに気付きます。

そうこうしている内に、肋骨の内側に意識が向いていなかったことに気付く機会を得ます。
肋骨を内面から締められるようになると、体幹の内部を包む膜を感じられ、背骨や胸骨を内側から動かすことも試みるようになります。
それから、自分自身のお腹や胸の内側がどのように動いているかを観察できるようになり、横隔膜や内臓に意識を向けるようになりました。
そして、呼吸に伴う締める・弛めるという働きが、他の場所と繋がって起こっていることを体感します。
その頃から、呼吸筋の働きが息を吸ったり吐いたりするだけではなく、様々な動作と関わっていることを、実感として得られるようになります。

ふとした切っ掛けで、胸へと吸い上げた空気が、体幹の中央を通っていく道があることを感じた瞬間から、呼吸が根本的に変わります。
それまで、吸息に伴う圧力が身体の外表に向かう力に変換され、息を吸い上げようとすると、途中で詰まってしまうことが多くありました。
肋骨の内部を上っていく全く別の経路があることを発見してから、表層の筋肉を脱力した状態で息を吸い上げることができ、呼吸の通り道に意識を向けられるようになりました。
息を吸ったり吐いたりしたときの意識の高まりが、どの経路を上がってきて、どの経路を下りていくかを観察し、それを色々と変えながら、遊ぶようになりました。

こうして思い返してみて、呼吸が変わって行くにつれて、自分自身の身体に多くの発見が生まれていることを実感しています。

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