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糸を架し

バランス☆運動療法を学び始めた頃は、K野先生がされている施術が多種多様に見えて、どこから手を付けて良いのか分からない時期がありました。
見様見真似で出来るところから取り入れていく内に、少しずつ学んでいることが繋がってきて、感触が変わっていきました。
そして、「技も治療も全部同じ」と言われているように、共通する部分を感じられるようになってきました。

相手のバランスが変化する場所に、緊張を引き出さないように、そっと触れます。
そこから、息を吸いながら身体を張って、自分と相手の緩みを取ります。
糸電話の糸をピンと張ると声が伝わるように、お互いの緩みが取れて初めて、身体の中で起こっている微細な情報をやり取りできます。
呼吸を吸い上げて軸を伸ばし、体幹を締めながら四肢を張り、自分の内部の撓みを取ります。
両手の並びが前後でも左右でも、全方向へ呼吸の広がりを伝えられると、両手の間には引き分ける働きが起こります。
右手と左手を立体的に引き分けて間の糸をピンと張ると同時に、その両側を繋がる位置に近付けます。
どちらに動けば相手の緩みが取れるかは、自分の丹田の反応で聞き分けます。
合気の技を掛けられたときに頚を取られる感覚を、頚を決めたまま丹田で受け取って判別します。
緩みが取れたら、お互いのテンションをキープしたまま、自分の身体を弛めて行きます。
軸を立てたまま弛めることで、流れが指先まで伝わり、そのまま相手に流れ込んでいくように力を通します。
手前で止まらないように意識を広げ、届いていく点のその先までイメージします。
こちらからの働き掛けに応じて、相手の身体にバランスを変えようとする反応が起こり、返答が返ってきます。
その行き先を邪魔しないように、自分を弛めたまま付いていきます。
中の経路が繋がると、身体の持つ働きが高まり、バランスが整います。
相手の内部の繋がりに働き掛けることは、自分の内部の繋がりによってのみ可能となります。

鍼などの道具を用いる場合、その緩みも含めて取る必要があります。
鍼を立てたところから、回旋や傾きによって、ピタッと合う角度に合わせます。
鍼の緩みが取れると、上肢尺側を通ってきた流れが、そのまま鍼体の下面へと繋がって相手に伝わって行きます。
そうした時、鍼を指よりも細く先まで届く、手の延長のように感じます。

相手によって、部位によって、状態によって、緩みの取り方が違っても、身体の操法は共通していることを感じています。
呼吸によってお互いの緩みが同時に取れる関係性は限られており、立ち位置や手の置き方も自ずと決まってくることが分かってきました。
剣術で、どこから攻められても反応できる身勢を稽古するのと同様、相手がどのような固まり方をされていても対応できるよう、常日頃から準備しておかなければならないことを実感します。
呼吸や体内操作や意念が統合されていくと、こうして長々と書いたことがもっとシンプルに出来るようになるのではないかと考えています。
触れる前から力が抜け、緩みが取れるように手が沿い、自然に繋がって弛んでいく身体を目指して、稽古に取り組んでいきたいと思います。

ターザンロープ

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